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2012年06月13日

【物流】JILS 2011年度物流コスト調査報告書公表

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が、2011年度物流コスト調査結果をまとめた。

同調査は、通商産業省(現:経済産業省)の『物流コスト算定活用マニュアル』に準拠して物流コストの実態把握を行うとともに、多面的な調査により日本の物流コストに関する総合的なデータを蓄積することを目的としている。

同調査は730社を対象に、平成23年(2011)年8月〜平成24(2012)年4月にかけてアンケートを実施、回収出来た214社(回収率29.3%)の結果を整理・集計・分析している。

これによると、2011年度の全業種における売上高物流コスト比率は4.90%で、2010年度に比べ0.11ポイント上昇した。

売上高物流コスト比率を業種大分類別で見ると、製造業が4.91%、非製造業が4.86%、卸売業が4.72%、小売業が5.08%となった。さらに業種別小分類で見ると、製造業の食品(要冷)が9.43%、卸売業の繊維衣料品系が7.77%、小売業の通販が11.92%で最も高い値を示した。

売上高物流コスト比率は、長期的には低下傾向にあり、近年はおおむね5%弱の水準で下げ止まっているが、2010年度以降はわずかだが上昇に転じているとしている。

また、物流コストに占めるリバース物流コストの割合は、4.09%で、2010年度に比べ0.54ポイント上昇した。

領域別に見ると、返品・返送物流費が2.27%、回収物流費が1.03%、リサイクル物流費が0.18%、廃棄物流費が0.61%となった。

1999年度〜2011年度の推移を見ると、物流コストに占めるリバース物流コストの割合は概ね3.0%〜4.0%のレンジで推移している。2009年度には3.46%、2011年度には4.09%と2008年度の2.88%から大きく上昇しているが、要因として、返品による物流コストが極めて高い、書籍流通業が加わったことなどが挙げられる。

物流コスト削減策の実施状況では、回答のあった198社のうち、「在庫削減」(118社)がトップで、「積載率の向上(混載化、帰り便の利用等)」(111社)、「物流拠点の見直し(廃止・統合・新設)」・「保管の効率化」(109社)と続いた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 行政関連