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2012年06月01日

【流通】富士フイルム 画面サイズに合わせ自動改行するレイアウト再構築技術開発

富士フイルムは、スマートフォンなどのモバイル端末の画面上で、画面サイズに合わせて自動的に改行することで文書ファイルを読みやすく表示するレイアウト再構築技術「GT−Layout(ジーティー レイアウト)」を新たに開発した。この技術を使ったオンラインストレージ「Dropbox」向けのサービスをスタートした。

通常、モバイル端末で文書ファイルを読む際に、端末の画面上に文書を表示させるとレイアウトが崩れてしまい、正確に表示できないことが少なくない。また、端末本体に文書ファイルを保存してから表示するため、データが本体に残ってしまい端末紛失時に情報の漏洩リスクがある。さらに、快適に文字が読めるサイズまで文書を拡大表示すると、端末の画面上には文書の一部しか表示できず、上下左右へ画面をスクロールしながら読まなくてはならない。

富士フイルムは、様々な文書ファイルをサーバー上で高解像度のJPEG画像に変換し、その画像を高速で圧縮してモバイル端末に表示する文書画像変換技術「GT−Document」を開発し、「Dropbox」向けのサービスとして提供する。レイアウト崩れのない高精細な文書を表示でき、又、データがサーバー上にあるため、端末紛失時の情報漏洩リスクを回避できる。

今回新たに開発したレイアウト再構築技術「GT−Layout」は、「GT−Document」で画像に変換した文書ファイル上の段落構造や文字の並びを解析し、端末の画面サイズに合わせて自動的に改行位置を調整するリフロー表示(※)を行う。文書を拡大・縮小表示する度に自動で改行位置が調整されるため、画面を左右へスクロールすることなく快適に文書ファイルを読むことができる。

「GT−Layout」では、文書を一文字ずつ画像処理して最適なレイアウトへ再構築するため、オリジナル文書のフォント、文字色、行間などを変えずにリフロー表示することができる。また、スキャナーで画像化した文書ファイルにも使用できる。このため、各種グラフィックソフトウエアで製作したカタログやPDFファイル、雑誌等の印刷原稿を正確にリフロー表示して読むことができ、外出先でのモバイル端末を使った原稿確認作業にも活用できる。今後は英語をはじめとした多言語対応や電子書籍の対応も予定している。

※ リフロー表示
表示範囲の制約がある小さな画面にも収まるように、自動的に文書のレイアウトが再構築される表示方法。拡大・縮小表示しても、自動で改行位置が調整されるため、上下左右に画面をスクロールする手間なく文書を読むことができる

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通