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2012年04月27日

【流通】三井住友建設 緊急輸送道路沿道マンションに初めて免震改修

三井住友建設は、緊急輸送道路沿道建築物である分譲マンションの免震改修工事に、初めて"ハイレトロ構法"を適用し、このほど工事を完了させた。"ハイレトロ構法"は、柱に設置する免震装置と、梁下に設置する粘性型の制震装置を組み合わせ、免震装置の減衰と制震装置の減衰をハイブリッドに機能させることで、建物を効率よく免震化する高性能な免震改修構法であり、これまでに事務所ビル、商業ビル、庁舎など4棟の実績がある。また、今回の免震改修工事では、民間建築物耐震化促進事業や住宅・建築物耐震化緊急支援事業などの助成を受けており、今後はこのノウハウも活用し、民間分譲マンションなどに対して"ハイレトロ構法"を積極的に提案していく。

ハイレトロ構法とは、柱に設置する免震装置と、梁下に設置する粘性型の制震装置を組み合わせ、免震装置の減衰と制震装置の減衰をハイブリッドに機能させることで、建物を効率よく免震化する高性能な免震改修構法で、地震の揺れを免震装置で絶縁するとともに、制震装置でエネルギーを吸収しながら揺れ幅を抑え、免震装置を設置するフロアー(階)以外での補強工事を行う必要がない。

免震装置には、鉛プラグ入り積層ゴム支承、天然ゴム系積層ゴム支承やすべり支承などを用います。制震装置には、粘性型制震装置である制震壁や減衰こまなどを用いる。鉛プラグ入り積層ゴム支承(LRI)は、水平方向に柔らかい積層ゴム支承に、地震エネルギーを吸収する鉛プラグを組み合わせた免震支承です。天然ゴム系積層ゴム支承(NRI)は、ゴム材料として天然ゴムを用いた積層ゴム支承です。すべり支承は、すべり板の上をすべることによって水平方向の動きを拘束しない。減衰こま(RDT)は、地震による水平方向の動きを"こま"のような回転運動に変換するとともに動きを増幅し、効率よく減衰効果が得られる。ハイレトロ構法は2000年に第一号を施工し、同社ではこれまでに4棟の実績がある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通