【知識】ＮＥＣとオリックス 蓄電池使用の分散型エネルギー管理・制御システム技術開発および実証事業実施
日本電気（ＮＥＣ）とオリックスは共同で、「蓄電池を用いた分散型エネルギー管理・制御システムの技術開発および実証事業」を、東北の被災地３県（岩手、宮城、福島）で行う。同実証事業は、両社が経済産業省の「平成２３年度補正予算ＩＴ融合による新産業創出のための研究開発事業」（産学官ＩＴ融合コンソーシアム拠点の整備）の委託先として採択されたもの。
同実証事業では、リチウムイオン２次電池を用いた中型蓄電システムの試作とそれを用いた分散型エネルギー管理・制御システムの開発、および東北地区の店舗（スポーツ用品店、飲食チェーン、スーパーマーケットなど）や中小規模ビルへの太陽光発電システムと小型／中型蓄電システムの分散導入を行う。クラウド型リモート管理・制御システム上のデマンドレスポンス（需要応答）機能と連携し、これら複数の蓄電池をリモート管理・制御することで、エネルギー需給の最適化を実証する。同実証事業の実施期間は、２０１２年３月１日から２０１３年３月３１日までを予定している。
ＮＥＣは、自動車用途で必要とされる高効率な充放電特性、安全性、長寿命を実現するリチウムイオン電池技術を有している。また、大型ラミネートタイプのマンガン系リチウムイオン電池を世界で初めて商品化し、２０１１年７月には、電力系統と連動可能な家庭用蓄電システムも業界に先駆けて商品化しています。同実証事業では、小型／中型蓄電システムおよび、これらと連携したクラウド型リモート管理・制御システムの開発を行う。
オリックスは、新エネルギーの活用や省エネルギー機器の導入など、顧客のエネルギー使用状況を把握した上で最適な手法を提供するＥＳＣＯ事業、太陽光発電システムの販売、電力小売事業や電力一括購入サービスなどの電力関連ビジネス、廃棄物処理施設の運営など、環境・エネルギー分野においてさまざまな事業を展開する。同実証事業では、蓄電池を用いた分散型エネルギー管理・制御システムの導入効果の予測シミュレーションおよびビジネスモデルの立案・検証を行う。
両社は、今後、同実証実験を進めるとともに、実験終了後には、製品化やビジネス展開の可能性を探り、蓄電池を使ったピークカットやデマンドレスポンスによる電気料金の低減および、太陽光発電システムと蓄電池を連携したエネルギーの地産地消に向けた貢献を進める。
※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です
投稿者：gotsuat 09:35| 知識
