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2011年12月09日

【流通】パナソニック 脳波で各人に合った補聴器の最大音量を推定する技術を開発

パナソニックは、日常的に耳にする音量の検査音を聞いたときの脳波(※1)の変化パターンから、補聴器の最大音量を推定する技術を開発した。同開発により、これまで長時間かかっていた補聴器調整(補聴器フィッティング(※2))の負担が軽減される。今後、臨床評価実験の結果を基に、2015年に補聴器の音量自動調整システムとして実用化を予定している。

高齢化により、補聴器を必要とする難聴者は毎年増加している。従来、補聴器の音量調整で利用する音量の上限値は、不快になる大きな音を出して測定する必要があり心理的なストレス・疲労を招くため、聴覚検査で得られた聞き取れる音量の下限値から計算等で求めていた。そのため、各個人に合った適切な補聴器の音量調整が困難でした。同開発により、各個人が許容できる音量の上限値を、日常的に耳にする音量の検査音に対する脳波の分析により短時間で高精度、かつストレス・疲労を与えることなく求めることができる。その結果、各個人の聴覚特性に合わせた補聴器の音量調整が可能となる。

※1 脳波
頭皮上に一対の電極を置いて、脳の活動により発生する電位変化を記録したもので、大脳皮質の電気的活動を反映している。脳活動を計測するその他の方法と比較して、簡便に計測できるという利点がある。脳波パターンとは、特定の事象を起点に脳波の一部分を切り出したもので、知覚・認知の処理過程を反映している。

※2 補聴器フィッティング
利用者ごとの聴覚特性に合わせて、補聴器の音量を周波数ごとに調整する。適切に音量を調整するため、周波数ごとの利用者の聴覚特性を正しく検査する必要がある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通