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2011年11月09日

【流通】富士通研究所 CPU廃熱を用いた冷却技術を開発

富士通研究所はCPUから発生する廃熱を利用して、サーバルームの冷却に使用する冷水を製造する技術を開発した。

工場施設の冷却に使われる低い温度の冷水を製造するには、高いエネルギーが必要で、現在、電気あるいはボイラーなどの熱エネルギーで冷水は製造されているが、熱源として高温の廃水に含まれる熱を利用する試みも始まっている。今回、これまで冷水の製造には利用できなかった低い温度の熱からも冷水を製造することができるようになった。水冷式のCPUより排出される廃水は、55℃と温度が低く、負荷によって温度も変動するが、この廃水からも連続的に冷水を製造することが可能になる。

同技術により、これまで利用していなかったCPU廃熱を冷却に利用でき、既存のデータセンターの消費電力の約40%を占める空調消費電力を最大で約20%削減することができる。これにより、サーバラック1台あたり、年間最大で1.2万kWh、杉の木360本分のCO2の削減に貢献できる。

2014年ごろのデータセンターでの適用を目指して、大規模化、スペース効率の向上、信頼性の向上などの技術開発を進める。また、工場、オフィスビル、太陽熱発電システムなど、データセンター以外の用途において利用されていない低温廃熱への活用を目指す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:15| 流通