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2011年11月02日

【物流】「第1回成田空港・国際航空貨物講演会」開催

平成23(2011)年10月21日に、東京税関成田航空貨物出張所は「第1回成田空港・国際航空貨物講演会」を開催した。この講演会は、国内最大の国際航空貨物を取り扱い、年間発着枠約30万回に向けた成田空港の今後の航空貨物の動向等について、税関から情報発信を行うと同時に、航空物流に携わる専門家や外部有職者を交えて空港関係者や地域住民と情報共有することを目的としている。

今回は、ちばぎん総合研究所・受託調査部主任研究員の関氏と成田航空貨物出張所・所長の木村氏による講演が行われた。

関氏による「成田空港と千葉県経済の飛躍的発展のために〜新たな時代を迎えた成田空港をビジネスチャンスに活かせ〜」と題された講演では、成田空港は物流関連施設等の産業集積地を形成している点や地震・津波等の災害リスクが少ないという点等がメリットとして挙げられ、その一方で、輸出額の国内シェアが縮小している点や国内定期便が少ない点等が課題として挙げられている。これらを踏まえて、成田空港を取り巻く機会を空港機能の拡大や利用促進及び空港を活用した地域活性化につなげていくためには、成田空港だけでなく地元自治体、県内経済界などが一丸となり、成田空港の強みを最大限に活用することが必要であり、成田空港を取り巻く脅威や課題を早急に克服して、周辺地域の競争力の強化に取り組むことが不可欠である、としている。

木村氏による「成田空港における航空貨物の現状と中期展望」と題された講演では、まず、成田空港における航空貨物の現状について、リーマンショック後の荷動きの減少から平成22(2010)年には213万トンにまで回復したものの、東日本大震災により、主に輸出貨物量の動きが低調になったことが報告された。更に、昨年の羽田空港の国際化により成田空港の取扱量は限定的なものに止まっているが、今後は、年間発着能力の拡大に伴い、貨物取扱量の増加が期待される、と示した。そして、中期展望を踏まえて、インタクト輸送の促進や仮陸揚貨物取扱い強化、高速道路網を活用した貨物処理能力の増強等を強調した。
 

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投稿者:gotsuat 09:45| 国際物流