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2011年09月09日

【知識】双日と協同飼料 ベトナムで配合飼料の生産・販売事業に参入

双日と協同飼料は、共同出資によりベトナム国内で配合飼料の生産・販売を行う新会社を設立し、ベトナムでの飼料事業に参入する。両社は、ホーチミン市より南西に約30kmのロンアン省ベンルック郡に、新会社「双日協同飼料会社」(英文名:Kyodo Sojitz Feed Company Ltd.、以下:KSF社)を設立した(双日51%、協同飼料49%)。KSF社は、年間約20万トンの配合飼料を生産する計画で、2013年4月に生産を開始する予定。日系企業が、ベトナムで畜産用配合飼料の生産・販売事業に参入するのは今回が初めて。

配合飼料は、トウモロコシ・大豆(大豆かす)・小麦などをベースとし、様々な飼料原料を独自の技術・ノウハウにより配合し、健康で良い肉質を持つ家畜の成長を促進するのに最適な飼料で、協同飼料は、日本における大手配合飼料メーカーであり、これらの生産ノウハウに定評がある。特に養豚用配合飼料では国内トップクラスの販売シェアを有しており、ベトナムにおいてこれらの技術・ノウハウを活かした効果的・効率的な養豚を可能とする配合飼料の生産を支援する。

ベトナムの商業用飼料の生産量は、食肉需要の増大により年率約10%で増加しており、ベトナムの国家畜産計画では2010年の約1050万トンから2020年には1900万トンと倍増が見込まれる。また、ベトナムでは豚肉が好まれ、食肉需要全体の約7割を占め、豚の飼育頭数は2800万頭と日本の約3倍、アセアン内でトップ、世界でも第4位の規模をほこる。ベトナムの人口は約8600万人(2009年4月1日時点国勢調査)、平均年齢が30歳未満で、今後も人口の増加が見込まれることから、飼料分野・畜産分野ともに、大きな成長が見込まれる。

双日は、ベトナム製粉大手のインターフラワー・ベトナムが整備した港湾設備をベースに同国で年々需要が増加する穀物輸入の取扱いを積極的に推進している。さらに、ベトナム大手食品卸フン・トゥイ・マニュファクチャー・サービス・トレーディング社を通じた食品卸事業など、ベトナムの食料分野でのバリューチェーン構築を進めており、KSF社もその一端を担う。KSF社は、将来的に、ベトナムでの販売シェアを10%、年間約200万トンの生産販売を目指し、また、ベトナム以外の周辺国での販売も計画している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 08:35| 知識