<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2011年09月08日

【物流】矢野経済研究所 病院の購買・物流戦略調査結果まとめ2011

矢野研究所は平成23(2011)年5月から7月にかけて病院の購買・物流戦略についての調査を行い、同年8月30日に『変わりゆく病院の購買・物流戦略2011』をまとめた。これによると、現在の購買・調達のあり方に満足している病院はアンケート調査回答施設の4分の1の25.0%、不満を持つ病院は72.9%であることがわかった。不満要因としては、他院の仕入価格との比較が不可能であることや低価格で購入した医療機器でもメンテナンス等にコストがかかること、取扱品目が多く煩雑であることといった回答が挙げられた。

医療品であれば後発品、医療機器に関しては低価格の同種同効品へ切り替えが進んでいる一方で、高額な医薬品や医療機器である抗がん剤や循環器系医療機器等を購入する病院も多数ある。これらの高額物品についてはメリハリのある調達を行い、最新医療を提供することが求められる、としている。

また、東日本大震災時は、原発事故等による医療品・医療材料メーカーの生産能力が低下したことから、被災地から離れた地域の病院でも物品が不足し、代替品調達等に奔走する病院もみられた。このことから、今後は災害拠点を中心に、備蓄在庫の見直しと、資金面での手当てに関する検討が進む、と予測している。更に、震災による復興財源が必要であるため、平成24(2012)年度に実施予定の診療報酬改定の財源確保も困難になることが見込まれており、今後は価格交渉力やコストマネジメント力の向上に力を入れ、低価格で調達できる物品は低価格で調達する動きが活発になるとの見通を立てている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| その他