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2011年08月23日

【流通】DNP 郵便番号単位でターゲットを絞り込むエリアプロモーション支援システムを開発

大日本印刷(以下:DNP)は、地域ごとに居住者の属性を分析し、新聞折込チラシやダイレクトメール(DM)の最適な配布エリアを郵便番号単位で抽出するエリアプロモーション支援システム『エリアダッシュTM』を開発した。

『エリアダッシュTM』は、年齢や性別などに加え、居住形態や家族構成などの属性をもとに生活者を60のクラスター(属性別の集合)に分類し、各クラスターを地図上に色別に表示するとともに、各クラスターを郵便番号単位で抽出して、ターゲットを明確にした効果的なエリアプロモーションが実現できる。

新聞折込チラシや全国に多くの会員をもつ企業が他の企業からの依頼を受けて自社の会員向けに配布するDMなどを特定の地域に配布するエリアプロモーションは、デジタル化した地図に生活者の属性を組み合わせて表示するGIS(Geographical Information System:地理情報システム)を活用している。チラシなどの配布エリアを選定する際、国勢調査などの統計データから得られた年齢や性別などの属性に基づき、ターゲットの多い地域を抽出する方法が一般的に用いられる。

しかし、例えば「30代の女性が多く居住する地域」を抽出した場合でも、「既婚/未婚」、「家族と同居/単身」、「賃貸住宅/持ち家」など、その状況は多岐に渡るため、「30代・独身・女性・年収○○万円以上」をターゲットとした商品やサービスのプロモーションにおいて、本来のターゲットとは異なる30代女性にも新聞折込チラシやDMを配布してしまう場合があります。また企業からは、エリアプロモーションの費用対効果の合理性が強く求められており、より高い効果が見込める配布エリアの選定が重要となっている。プロモーション効果の分析にあたっては、生活者がキャンペーンなどへの応募の際に記入した郵便番号を用いる場合が多いため、郵便番号単位で反応を確認したいというニーズも高まっている。これらの状況を受け、今回DNPは、配布すべきターゲットとエリアをより明確にでき、実施したプロモーションの効果検証にも活用しやすいエリアプロモーション支援システム「エリアダッシュ」を開発した。
 
「エリアダッシュ」は、国勢調査統計データの年齢や性別に加えて、居住特性や家族構成など約60の属性を独自に組み合わせ、生活者を60のクラスターに分類している。「子育てを終えた団塊世代層」、「子育て世代家族」、「都市型シングル・カップル」などの7つの大分類があり、その下で「マンション住まいの子育て層」や「都会のセレブ」などに細分し、各クラスターを地図上に色別で表示する。プロモーションのターゲットとなる年齢と性別を設定すると、ターゲットが多く属するクラスターが上位から順に抽出・表示される。この表示されたクラスターを選択すると、郵便番号単位で、ターゲットが多く居住する地域が順に抽出・表示される。また、「住居形態」や「職種」など、追加でターゲットの条件を設定して、クラスターや地域を抽出することもできる。このように年齢や性別などの基本属性と、居住形態や家族構成などの属性を組み合わせることで、ターゲットに合わせた適切なエリアが設定できるよう、対象の絞込みの精度を向上させた。

今後DNPは、エリアプロモーションを積極的に展開する企業に向けて「エリアダッシュ」を提供する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 流通