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2011年06月13日

【流通】落石や雪崩の被害を防ぐ防護補強土壁の新工法が本格販売

三菱樹脂、東京インキ、日本サミコン、ライテク、和光物産の5社からなる「Geo BANK 工法研究会」は、落石や雪崩の被害を防ぐ防護補強土壁の新工法「Geo BANK 工法」を開発し、2010年から試験販売を行ってきた。2011年3月に同工法としては初の物件が島根県で施工され、かつ今後も継続的な受注が見込まれることから、今般、その本格販売を開始する。

「Geo BANK 工法」とは、壁面緑化が可能な補強土壁(盛土)をジオグリッド(※1)などを用いて構築し、落石や雪崩の被害から保全対象物を護る待ち受け式の防護工法で、落石用の「Rock Geo BANK 工法」と、雪崩用の「Snow Geo BANK 工法」がある。脆弱な地盤でも地盤改良や杭基礎工事が不要で、かつ建設現場で発生する残土を利用することができる工法であることから、従来工法よりも比較的低予算かつ短納期で設置することができる。ジオグリッドには衝突荷重を効果的に分散する国内初の多方向補強材「RSGBTX」を使用するなど、衝撃を効果的に吸収する構造となっており、金沢大学 前川幸次教授の指導のもと、共同で実施した落石実験・データ解析において最大4,500キロジュール(kJ)(※2)の落石エネルギーに耐えられることが実証されている。なお、販売窓口はGeo BANK工法研究会事務局(和光物産内)が行う。

地震や集中豪雨による土砂崩壊、落石や雪崩などの災害に対応するためのこのような防護工法の必要性は、今後さらに高まると考えられる。Geo BANK 工法研究会は、災害から私たちの大切な生命・財産を守る落石防護補強土壁工法「Rock Geo BANK 工法」及び雪崩防護補強土壁工法「Snow Geo BANK 工法」を広く普及させ、安全・安心な社会づくりに貢献する。

※1 ジオグリッド
引張抵抗性のある構成要素が連結した規則的な格子構造からなるシート状のもので、土木などの用途に使用される。主に高分子材料からなる製品

※2 キロジュール
地上で約100キログラムの物体を1メートル動かすエネルギー


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※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通