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2011年06月08日

【知識】日本ラッドと清水建設 超節電型「排熱型データセンター」開発で協業

日本ラッドは清水建設と、日本ラッドが利用権を有する特許申請中の、節電に多大な効果を発揮する、外気のみで冷却除熱する「排熱型データセンター」に関する技術の検証を進め、今後のデータセンター案件への適用に向けて両社で協力する。

日本ラッドは同技術により、自社の商用データセンターをすでに稼動させている。排熱型データセンターの大きな特徴はデータセンターの利用電力の効率性を示すPUE(※)と呼ばれる指標で1.1以下の性能を達成しており、商用稼動するデータセンターにおける節電の効果は世界最高レベルを実現している。

日本ラッドは既に排熱型データセンターの建設または実証試験について複数のコンサルティングに着手しており、今後建設ソリューションの提案も視野に入れ、建設会社とのタイアップを模索していた。清水建設は省エネやグリーン・エコの要求が高まるマーケット環境の中で、超節電型「排熱型データセンター」の技術に着目し、データセンターへの適用に向けて両者で協力していくことになった。

※ PUE:Power Usage Effectiveness
データセンターやサーバ室のエネルギー効率を示す指標の1つ。米国の環境保護庁(EPA)、データセンターの省電力化を推進する業界団体「The Green Grid」なども推奨する指標であり、大手国内ベンダーも採用している。PUEの算出方法はデータセンター全体の消費電力をサーバなどのIT機器の消費電力で割った値である。日本の標準的データセンターではPUEの値は2.0〜2.5とみられている。

PUE = データセンター全体の消費電力 ÷ IT機器の消費電力

PUE値は分母である「IT機器の消費電力」と分子である「データセンター全体の消費電力」が限りなくイコールに近づく1.0の値が最もエネルギー効率の良いデータセンターとなる。

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※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識