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2011年04月04日

【流通】産総研 人体の動きを測定できるカーボンナノチューブひずみセンサー開発

産業技術総合研究所(以下:産総研)ナノチューブ応用研究センター スーパーグロースCNT 研究チーム 山田 健郎主任研究員は、配向した単層カーボンナノチューブ(単層CNT)の薄膜を伸縮性のある高分子基板の上に貼り付け、CNT膜の電気抵抗変化によってひずみを検出できるひずみセンサーを開発した。

このCNT ひずみセンサーは、従来の金属製ひずみセンサーの約50倍となる、280%の大きさのひずみまで検出できる。また、150%以下のひずみに対しては1万回以上の繰り返し耐久性を持ち、ひずみに対する応答性はわずか14ミリ秒と、100%以上の大きなひずみを測定できるセンサーとしては最速で、導電性材料と高分子との複合材料で作られたひずみセンサーと比較すると、クリープが小さく、クリープからの回復も20倍以上速く検出できる。CNT ひずみセンサーは簡単に衣服や体に貼り付けることができ、膝の屈伸・指の動きや呼吸・発声をモニターできる。将来のウェアラブルデバイスの開発につながり、レクリエーションや医療分野での応用も期待される。

なお、この研究は科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)「プロセスインテグレーションによる機能発現ナノシステムの創製」研究領域における研究課題「自己組織プロセスにより創製された機能性・複合CNT 素子による柔らかいナノMEMS デバイス」の一環として行われた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通