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2011年02月01日

【知識】田中貴金属工業と造幣局 銀分析技術の世界標準化に向け共同開発

田中貴金属工業は造幣局と共同で、銀分析技術に関する開発を開始する。今回の共同開発は、実験データを共有しながら技術協力を行い、分析方法及び分析値の妥当性を相互確認することで、両者固有の分析技術をより強化することを目的としている。

一般的に銀は品位によって分析方法が異なる。田中貴金属工業は工業製品に使われる高純度の銀の分析に対応するため、銀中の不純物として分析するべき24の重要元素(※1)の分析技術を開発する。一方、造幣局は記念貨幣に使われる高純度の銀の分析に加え、昨今の多様な装飾品用銀合金の分析に対応するため、銀自体の純度を測定する分析技術を開発する。

共同開発の期間は1年間を予定しており、2013年中に田中貴金属工業と造幣局はそれぞれ、開発する銀分析技術においてISO/IEC17025:2005(※2)の認定取得もしくは当該技術水準習得を目指す。これにより、現在、貴金属分析の中でも困難とされる銀分析の世界標準化に貢献することが期待できる。


※1 24の重要元素
アルミニウム、金、ヒ素、ビスマス、カルシウム、カドミウム、コバルト、クロム、銅、
鉄、インジウム、マグネシウム、マンガン、ニッケル、鉛、パラジウム、白金、ロジウム、アンチモン、セレン、ケイ素、スズ、テルル、亜鉛の24元素

※2 ISO/IEC17025:2005
試験又は校正を行う能力に関する一般要求事項を規定した国際規格
ISO9001に代表されるマネジメントシステムの運営に加え、審査対象が技術的に適格であると共に、妥当な結果を引き出せる能力があることが要求される

 

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識