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2010年12月14日

【知識】双日と排出権取引市場 四国地域の排出権を取り扱う業務提携に基本合意

双日の100%子会社コーリンクと、スマートエナジーが2010年4月に設立した排出権取引市場は、カーボンゼロ四国と、四国地域の排出権を取り扱う業務提携について基本合意した。

カーボンゼロ四国は、国内クレジット制度(※)の活用をはじめとした四国地域の地球環境保全事業の支援を目的として、経済産業省四国経済産業局をはじめ、四国地域の自治体や経済団体、関係事業者の支援により2010年10月に設立された一般社団法人で、四国地域を基盤に活動を行う企業から賛助会員を募り、賛助会員企業から排出権を優先的に買い取る。排出権の買い取り対象の地域を限定して、地域ブランド化したクレジットを創出する機関としては国内初。

四国ではこれまでに、製材工場における乾燥施設の燃料転換、老人保健施設等におけるヒートポンプの導入による空調設備の更新事業などの24件の削減事業計画について承認を受けており、7件(計3919トン)がクレジットの認証を受けている(2009年5月〜2010年10月現在)。しかし、国内クレジット制度の活用には、削減実施事業者(売り手)の条件に合う共同実施者(買い手)が見つからない、大口の購入者にとって小口の排出権は事務手続きが煩雑であるなどの理由から、売り手と買い手のマッチングが課題となっている。

カーボンゼロ四国が1口50トン程度の大口に取りまとめて地域ブランド化した排出権は、カーボンゼロ四国の賛助会員への販売とともに、日本全国に排出権取引の場を提供する排出権取引市場のインターネットサイトを通じて、全国の需要家に販売される。


※ 国内クレジット制度
国内クレジット制度とは、大企業の技術・資金提供を通じて中小企業等が行った、温室効果ガス排出抑制のための取組みによる排出削減量を認証し、大企業等が自主行動計画や試行排出量取引スキームの目標達成等のために活用する制度

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識