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2010年12月07日

【知識】伊藤忠商事とPRISM BioLab 新規医薬品開発で提携 

伊藤忠商事とPRISM BioLab(プリズムバイオラボ 以下:PRISM社)は、PRISM社の医薬品候補となる化合物ライブラリー(以下:PRISMライブラリー ※1)の研究・事業開発を共同で推進することに合意した。PRISMライブラリーは、難病克服のための新規医薬品の原材料として期待されている。

従来の医薬品は疾患の原因となる細胞の表面に作用するものが多く、そのために正常の細胞にまで影響を及ぼし、副作用を起こすことがあった。PRISM社は細胞内のタンパク質の制御を実現するための化合物の開発に成功した。これらの化合物は細胞内のタンパク質とタンパク質の結合イベントに直接作用し、疾患の根本的な原因に対して働きかけるため、難病とされていた病気の克服など今までにない画期的な医薬品を生み出す可能性がある。

伊藤忠商事とPRISM社は、この合意により、共同でこれらの化合物を数千〜数万個の規模で集めたPRISMライブラリーの事業化を行う。PRISM社はPRISMライブラリーの構築を行い、伊藤忠商事は製薬会社や研究機関に対してPRISMライブラリーを提供する他、薬学の専門知識を持つ人材や営業ノウハウを活用して共同事業開発や提携など行い、難病に対する新規薬剤の開発を推進する。

※1 化合物ライブラリー(PRISMライブラリー)
化合物ライブラリーとは、新規医薬品を開発するシーズとなる可能性のある化合物の集合のこと。PRISM社はタンパク質二次構造の一部(ペプチド単位)を模倣した低分子化合物を開発し、数千〜数万個の規模で集めた化合物群をPRISM固有の知的財産としてPRISMライブラリーと呼んでいる。従来注目されていなかったタンパク質内の領域を標的としており、新規の作用機序を持つ有用な医薬品の創製につながる画期的なライブラリー

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識