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2010年12月07日

【アジア】地図作成を支援するソフト「RealScape」を中国市場で販売開始

NECおよび日電(中国)有限公司は、地図作成を支援するソフト「RealScape(リアルスケープ)」の中国市場での販売を開始する。

「RealScape」は、航空写真の全てのピクセル(画素)を高速に画像処理することにより、土地や建物の精密な高さを求めることができる。このデータを活用することで自動的に建物の輪郭を取得することができ、従来の目視・手作業を中心とした地図作成作業と比較して作業時間を約30%短縮することが可能になる。また、一箇所の異なる時期の航空写真を処理することにより、自動的に経年変化箇所を抽出することができ、土地利用の変化や災害の被災箇所を正確に把握することができる。さらに現在NECは、衛星画像処理の開発に取組んでおり、年内には衛星画像を利用した広範囲かつ高速な地図作成の自動化を実現する予定にしている。

中国では、近年の経済発展に伴い、道路や建物の建設が急増し、都市計画に必要な新しく精密な地図の需要が高まっている。また、四川省や青海省では大地震による甚大な被害を受けたことで、防災計画に必要な国土全体の精度の高い地図作成が急務となっている。さらに、自動車の急増によるカーナビの普及など民間による地図利用も増加している。これらのことから、NECは、日本の国土地理院に相当する国家測絵局や、国土資源関連部署などの公共機関、また、カーナビメーカーなどの民間企業に「RealScape」を拡販し、今後3年間で100社への販売を目指す。

NECは、今後、中国ローカルベンダとの協業を進め、中国各地の測絵院・局からの受注につなげるとともに、それらの実績を活かし中国だけでなく、その他の新興国での地図作成も展開する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア