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2010年11月10日

【流通】レアメタル回収バイオカプセルの特許を大阪府立大学と共同出願

森下仁丹は、大阪府立大学大学院工学研究科の小西康裕教授ら研究グループと共に、合成高分子樹脂を皮膜とする独自のシームレスカプセル技術を用いて、希少金属(レアメタル)や希少貴金属(金、銀等)を効率的に回収可能な新規バイオカプセルを開発し、その成果を特許出願した。

レアメタルは白金、パラジウム、ガリウム、インジウムなど、産業に利用されている希少な非鉄金属であり、世界的な需給バランスの逼迫が懸念され、日本にとっても長期的な安定確保が重要な課題となっている。そのような状況から、廃棄されている製品や環境中に存在する有用な希少資源を回収する方法が見直されている。

従来の回収方法は、エネルギーコストがかかるうえ、有害な有機溶媒を大量に用いる等の問題がある為、吸着剤や微生物を用いた回収が提案されているが、濃縮回収は困難で回収率の向上には至っていない。

森下仁丹は2008年10月から合成高分子樹脂を皮膜とするシームレスカプセル技術応用の一環として、小西教授らの研究グループと、レアメタルや希少貴金属の回収バイオカプセルの開発に取り組んできた。その結果、独自のカプセル内部に吸着剤や微生物を高濃度で保持させ、カプセル内部に非鉄金属イオンを取り込むことで効率的な濃縮回収が可能となった。この技術はレアメタルや希少貴金属に加え、今後、希土類元素などへの回収応用にも期待される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通