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2010年07月28日

【知識】ミサワホーム 東京大学との産学共同研究を開始

ミサワホームは、東京大学とミサワホーム総合研究所との3者間において共同研究契約書を締結し、産学共同での研究を開始した。研究期間は、平成24年度までの3ヵ年を予定しており、初年度は「学習を指向した保育環境デザインに関する研究」がテーマ。

ミサワホームでは、創立以来、住まいは“子育て”のためにあると考え、住まいが子どもの成長に与える影響を重視してきた。子育てに関する調査・研究については、ミサワホームグループの研究機関であるミサワホーム総合研究所を中心に長年にわたって取り組んでおり、認知心理学者でハーバード大学教育大学院教授であるハワード・ガードナー氏の「Multiple Intelligence(MI)」理論に基づいた子どもの発育を補助する視点としての“8つの知性”(※)を提案するなど積極的に活動している。

近年は、この考えを活用したデザインや生活提案を子育てファミリー向けの商品に盛り込み、また、昨年からは保育施設運営の実績が豊富なコビーアンドアソシエイツと協力体制を構築し、保育園の設計・施工を手掛けるなど、より良い子育て環境の実現に向けてその提案範囲を拡大している。

このような子どもの個性や潜在能力を伸ばす提案・ノウハウについて学術機関と共同でその効果を検証することにより、ミサワホームの住環境・保育環境に関する提案がさらに充実したものになると考え、また、幼児教育研究の進展にも寄与することを目指し、今回、東京大学大学院情報学環山内祐平准教授との共同研究を開始した。

初年度の研究テーマとして、「学習を指向した保育環境デザインに関する研究」を掲げ、保育環境と学習効果との関係を中心に検証する。具体的手法として、コビーアンドアソシエイツが運営する保育園において、子ども同士の「取り合い」や「譲り合い」、「共用」などの行動が発生する状況を観察、保育環境が“8つの知性”の内、「社会的知性」の発達に与える影響を調査・分析し社会性を育むのに効果的な遊具や室内環境などについて研究する。

ミサワホームは、今後も事業ポートフォリオの最適化の一環として保育園の設計・施工を積極的に展開するなど保育事業を強化し、これらの取り組みの中で得られる研究成果やノウハウを戸建住宅の商品開発に反映するなど、子育てしやすい環境づくりを推進する。


※8つの知性とは

ミサワホーム総合研究所は、認知心理学者でハーバード大学教育大学院教授のハワード・ガードナー氏の「Multiple Intelligence(MI)」理論(「我々の知性はひとつだけでなく、多数の並列した知性からなっている」との考え)に基づき、子どもの発育に特化した“8つの知性”を研究している。

・社会的知性・・・・・他人とのスムーズな人間関係を作るための基礎を身につける能力
・自然科学的知性・・・自然や身の回りの環境を知り、自分とのかかわりを考える能力
・言語的知性・・・・・言語や文字を使って深く考え、豊かに表現しようとする能力
・論理数学的知性・・・物事や計算の法則を知り、日常生活に活かし、新たな発見をする能力
・空間的知性・・・・・限られた空間を正しく認識し、快適に利用していこうと努める能力
・時間的知性・・・・・過去・現在・未来という流れの中で、人間らしく生きようと努める能力
・芸術的知性・・・・・美しさ・真実性を発見して大切にしていこうと努める能力
・身体運動的知性・・・手足、指、目、鼻、口などを正しく楽しく思い通りに動かせる能力

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識