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2010年05月11日

【流通】NEC 瞬時に違法コピー動画を発見できる映像識別技術を開発

--- 国際標準規格(MPEG−7)に採用 ---

NECは、インターネット上で違法にアップロードされたコピー動画を、瞬時に自動検出可能な映像識別技術を開発した。当技術は、オリジナルの動画から映像を識別するための指紋情報(ビデオシグネチャ)を生成し、他の動画と照合する。これにより、単にコピーした動画だけでなく、テロップ挿入やカメラ撮影、アナログコピーなどデータ改変を伴っている動画でも、高速、高精度に検出できる。

現在、違法なコピー動画の流出防止には、目視による確認、予めコンテンツに埋め込んだ特殊コードをもとにした自動識別(電子透かし)、色配置状況等を勘案した類似検索などの方法が利用されている。しかしこれらの方法では、膨大な量のコンテンツの確認及び、短く切り出した動画や改変された動画の発見は難しかった。

当技術を用いることでコンテンツ権利者や配信サービス事業者は、オリジナルの映像を予め登録しておけば、違法コピー動画の自動検出や違法アップロードの事前ブロックが可能になり、従来は目視に頼っていたコピー動画の流通監視を自動で行えるため、高精度、大規模な監視を効率的に実現する。

なお当技術は、ISO/IEC JTC 1/SC 29(※1)から、動画の識別方法に関する国際標準規格MPEG−7 Video signature Tools(※2)として規格化される。


※1 ISO/IEC JTC 1/SC 29
ISO(International Organization for Standardization, 国際標準化機構)とIEC(International Electorotechnical Commission, 国際電気標準会議)との合同技術委員会の中で、音声、画像、マルチメディア、ハイパーメディア情報符号化を担当する分科会

※2 MPEG−7 Video Signature Tools
映像コンテンツの内容記述方式を定めたMPEG−7 Visual規格の追加補足として、ビデオコンテンツの識別技術を国際標準として定める。国際規格番号は、ISO/IEC 15938−3/Amd.4

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通