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2010年03月11日

【流通】大日本印刷 偽造しにくいウィンドウスレッド用紙を開発

--- 世界初 商品券など金券向けにリップマン型ホログラムを使用 ---

大日本印刷(以下:DNP)は、高度なセキュリティ性が求められる商品券やギフト券などの金券類向けに、リップマン型ホログラムを抄き込んだウィンドウスレッド用紙を世界で初めて開発した。

現在、商品券やギフト券などの金券類の多くには、偽造防止対策として有効なホログラムを帯状に加工したスレッドを用紙に波状に抄き込んだホログラムウィンドウスレッド用紙が使用されている。現在、この用紙にはエンボス型ホログラムが使用されているが、金券類を発行する企業からは、年々高度化する偽造への対策を強化するため、新たなセキュリティ技術を使った金券用紙の開発が求められている。

このような状況を受け、DNPは、より立体的で奥行のある画像表現が可能なリップマン型ホログラムを新たなセキュリティ技術として、ウィンドウスレッド用紙への展開を検討してきた。今回、材料やホログラム全体の厚みなどを最適化することにより、従来の抄紙加工の条件を変えることなく、リップマン型ホログラムの抄き込みが可能なウィンドウスレッド用紙を世界で初めて開発した。

今後DNPは、主に商品券やギフト券などを取り扱う企業に向けて販促し、世界各国の紙幣やパスポートなどへの用途展開を検討する。


参考:ホログラムについて

●リップマン型ホログラム
フィルム上に特殊なポリマー層を塗布し、そのポリマー層内に屈折率の変化による干渉縞を形成する。その干渉縞に光を入射すると回折現象によるホログラム像が再生する。上下左右の立体感や奥行き感の表現に優れ、より本物の物体に近い立体感が得られる。使用する材料や製造プロセスが特殊なことから、偽造することが極めて困難。また、リアルな奥行きや上下左右の立体感を演出するデザインを表現できるため、意匠性も含めたセキュリティ性能については世界的な評価を獲得している

●エンボス型ホログラム
フィルム表面に光学的な干渉縞を微細な凹凸として記録したもので、左右方向の立体感を表現することができる。従来から偽造防止用途のみならず、意匠用途などにも幅広く使われている

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通