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2009年11月19日

【流通】大日本印刷、三菱樹脂、ソニーが植物原料プラスチックのICクレジットカードを開発

--- MasterCard対応ICクレジットカードを共同開発 ---

大日本印刷(以下:DNP)、三菱樹脂、ソニーは、世界で初めて(*1)、植物原料プラスチックを主材料とするICクレジットカードを3社共同で開発し、この度MasterCard Worldwide(以下マスターカード)の承認を得た。

今回開発したカードは、新しい資源として期待されている植物原料プラスチックを採用しながら、これまでクレジットカードとして実用化するには技術的な課題とされてきた磁気ストライプ、エンボスなどの加工適性と長期間使用に対する耐久性について各社が技術開発を共同で行うことにより、国際クレジットカードの適用規格(ISO、JIS規格(*2))に適応する耐久性・高信頼性を実現している。

このカードは、素材の質量の46.5%が植物由来の材料(ポリ乳酸)でできており、枯渇性資源使用の削減や温室効果ガス増加の抑制などの優れた特性をもち、環境保全に貢献できる。さらに、接触ICチップと、ソニーが開発した非接触ICカード技術“FeliCa”(フェリカ)(*3)の搭載にも成功した。これにより、電子マネー、ポイント、社員証・学生証など入退場ゲート等のアプリケーションを搭載した多機能ICクレジットカードが利用できる。

世界的に環境保全が緊急課題として注目されている中、新しい資源として期待されている植物原料プラスチックを、特に利便性・信頼性・安全性が高く評価されている非接触ICクレジットカードで実用化することは、将来的に大きなビジネスポテンシャルを含んでいる。植物原料プラスチックを、現行のポリエステル製クレジットカードの代替原料として適用するためには、現行のクレジットカードが使用されている環境下で何ら支障なく機能することが求められる。このような条件を満たすべく、三菱樹脂はクレジットカード用のシートの特殊設計・製造技術を開発し、DNPはクレジットカード化のためのカード構造の設計、製造技術を開発し、ソニーはエレクトロニクス製品への採用で得た知見をもとに数千時間に及ぶ高温高湿下での環境試験の評価条件設定等の技術開発とりまとめを行った。これによって、国際的クレジットカードの適用規格であるISO、JIS規格に適合した植物原料を用いたクレジットカードの開発に成功し、マスターカードのカードデザイン基準をクリアした。


(*1) 2009年11月17日発表時点、三社調べ
(*2) 当カードが適応するISO/JIS規格は以下の通り
ISO/IEC 7810,7811−1,7811−2,7811−3,7811−6,14443−1,
JIS X 6301,6302−1,6302−6,6303,6304,6322−1
(*3) “FeliCa(フェリカ)”は、ソニーが開発した非接触ICカード技術方式
偽造・変造しにくく、高い安全性を持ちながらスピーディーなデータの送受信が可能で、データの書き換えにより
カードを繰り返し使用できるという特長を持つ。
現在、JR東日本のSuica(※)などの交通乗車券や電子マネー「Edy」
社員証、会員証など幅広く利用されている。

 

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投稿者:gotsuat 10:03| 流通