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2009年08月17日

【知識】NECと米国エアロジェット社 人工衛星向けイオンエンジンの開発・販売で協業

NECと米国Aerojet−General Corporation(以下エアロジェット社)はこのたび、人工衛星向けイオンエンジンの開発・販売における協業に向けて検討を開始した。イオンエンジンは、イオン化した燃料を高速で噴射することにより推進力を生み出すものであり、他のエンジンに比べて、同じ推進力を生み出すために必要な燃料が少なくてすむことから、長期間の運用が求められる静止衛星や深宇宙探査機向けの推進装置として採用が広がっている。

NECは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した「マイクロ波放電式イオンエンジン」を、JAXAの委託を受けて製造している。このエンジンでは、イオン生成にマイクロ波を用いる独自技術により、従来のイオンエンジンに比べて2倍以上の長寿命と高信頼性を実現した。NECが製造したエンジンは、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」に搭載され、宇宙空間において3万時間以上の長期運用に成功している。

エアロジェット社は、人工衛星・宇宙機用エンジンにおける世界のリーディングサプライヤーであり、特に商用衛星の最大の市場である米国において多くの実績をあげている。

NECとエアロジェット社はJAXAの開発成果を利用して、汎用の小型「マイクロ波放電式イオンエンジン」を共同で開発し、日本や米国を中心とした国際衛星市場に対して販売活動を行っていく。

NECの宇宙事業NECの宇宙事業は、1956年に東京大学生産技術研究所に納入したロケット用テレメトリ送受信装置に始まり、以来50年以上に亘って日本の宇宙開発の発展とともに成長してきた。通信・放送、地球観測や科学研究・惑星探査など60機を越える人工衛星を製造してきたほか、JAXAの深宇宙探査機「はやぶさ」のシステムインテグレーションや、国際宇宙ステーション日本実験モジュール「きぼう」の制御システム/ロボットアームの開発および製造など、幅広い分野で実績を積上げ、日本の宇宙開発の発展・拡大に貢献していく。

 

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投稿者:gotsuat 11:39| 知識