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2009年06月01日

【流通】大日本印刷 スクリーンに投影した資料の上に書いた文字や図形を瞬時にデジタル化

--- 持ち運びもできるデジタルペン専用の大型スクリーン「ドットスクリーン」---

大日本印刷(以下:DNP)は、スクリーンに投影した資料の上に、デジタルペンで書いた文字や図形を、リアルタイムにデジタル化して表示する大型スクリーン「ドットスクリーン」を開発した。

このスクリーンは、薄いシートに固有のドットパターンを印刷したフィルムに表面加工をしたいる。マグネットシートや粘着シートなどと貼り合わせることで、既設の壁やホワイトボードなどに簡単に貼りつけることができる。また、プロジェクターからスクリーンに映し出した会議資料やプレゼンテーション資料の上に、デジタルペンで文字や図形を直接書き込むことができるとともに、書き込んだ内容をリアリタイムに資料のデータに反映することができる、インタラクティブな機能をもつ。

黒板などに書き込んだ内容をデジタル映像として表示する機能を持ち、書き込んだ文字や図形などの電子化が可能なインタラクティブボード(電子黒板)は、世界的に教育分野で需要が高まっており、今後大きな成長が期待されている。日本では、政府による経済対策の一環として、「学校ICT(情報通信技術)化」に約4,000億円の予算を計上し、インタラクティブボードを全国の公立小中学校に1台ずつ配備することなどが計画されていることから、さらなる需要拡大が見込まれている。しかし、従来のインタラクティブボードの多くは、高価で、重く、あらかじめ壁などに据え付ける必要があるため、導入促進のために、低価格で、持ち運びしやすい製品が求められている。

DNPは、丸めて持ち運びができ、壁やボードに簡単に貼り付けられ、デジタルペン、パソコン、プロジェクターと併用することで、インタラクティブボードと同じ機能を低価格で、手軽に利用できるデジタルペン専用スクリーン「ドットスクリーン」を開発した。

ドットスクリーンは、プロジェクター用スクリーンとしての映写性や、ホワイトボードと同様のマーカーの筆記・消去性をもつとともに、スクリーン上に書き込まれた文字や図形などの手書きの情報をデジタルデータに変換する機能を持っている。このスクリーンは、特殊な固有のドットパターンを印刷したフィルムと、マグネットシートと貼り合わせた薄いシートで、金属製の壁やホワイトボード等に貼りつけることができる。パソコンなどで作成した会議資料やプレゼンテーション資料をプロジェクターからスクリーンに投影し、通信機能をもつデジタルペンでスクリーンに書き込んだ文字や図形などの情報がリアリタイムでパソコンに送信する。送信した情報が会議資料やプレゼンテーション資料と連動する形で自動的に保存されるといったインタラクティブな機能を有している。

このスクリーンの表面には、DNP独自のEB(Electron Beam=電子線)コーティングが施されており、傷や汚れなどへの耐久性に優れている。また、ホワイトボード用のマーカーでも違和感のない書き易さがあり、消去時の表面への耐擦傷性に優れている。さらに、表面はマット調に仕上げており、プロジェクター投影時に反射が少ないため、目にも優しい。デジタルペンによるインタラクティブ機能を使用しない場合は、通常のホワイトボードやプロジェクター用スクリーンとして使用できる。基本のシステム構成は、ドットスクリーン、デジタルペンとソフトウェア。デジタルペンは無線通信であるBluetooth対応のため配線等が不要で、場所を選ばず、手軽に利用することができる。

ドットパターンが印刷された書類やテキスト・ノートなどとの連動する。例えば、デジタルペン専用用紙に書いた内容と、ドットスクリーンが貼られたホワイトボードに書いた内容がデジタルペンからリアルタイムでパソコンに送信され、ひとつのデジタルデータとして取得、表示することができる。

DNPは、ドットスクリーンを、新たなデジタルペンの活用方法として、会議や打ち合わせを行うオフィスの壁やホワイトボード、机、パーティションなどに提供し、利用拡大を図る。今後は、メーカーやSI会社向けに用途に特化したソフトウェア開発ができる開発キットや、パソコンやモニター画面に直接貼り付けて使用できる透明フィルムにドットを印刷した「ドットオーバーレイ」の提供を予定しており、ディスプレー型の電子黒板やテレビ会議、遠隔授業など、デジタルペンの利用シーンの更なる拡大を進めていく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:20| 流通