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2009年03月19日

【流通】ライオン 男性の声の魅力度を向上させる香料の開発に成功

--- 男性の声の魅力のひとつ「爽やかさ」を向上させる香料を開発 ---

ライオン調香技術センターは、男性向け商品における香りの研究の一環として、“男性の魅力を香りで向上させること”に着目して研究を行い、男性の魅力度の評価のひとつとして“声”を媒体とする方法があることを新たに実証した。そして、男性の声の魅力のひとつである「爽やかさ」を向上させる香料の開発に成功した。すなわち男性の声の魅力度を向上させるには、基本周波数120Hz未満の低い声の男性には“フローラル・スウィート調の香料”、基本周波数120Hz以上高い声の男性には“シトラス・ムスク調の香料”が効果的であることが明らかとなった。

ライオン調香技術センターは、男性向けボディケア商品に最適な香料開発を行う中で、“男性の魅力を向上させること”に着目して香りの研究に取り組んだ。“男性の魅力が向上するか”を評価するため、男性の魅力の指標のひとつであると考えられる“声”に着目し、女性が感じる声の印象度の評価を検討した。

実験は20〜40代の女性32名で行い、まず香りを漂わせた状態で、声の高低が異なる6種の男性の声を聞き、それぞれの声の印象について「クールさ」「爽やかさ」「男っぽさ」「セクシーさ」「やさしさ」「好み」の印象を表す項目について評価した。次に、無臭の状態で同様に評価した場合との差により魅力度の向上の程度を評価した。また、実験前後での女性被験者自身の気分についても「ほっとする感じ」「イキイキする感じ」「ワクワクする感じ」「ドキドキする感じ」「不安な感じ」「ぐったりした感じ」「イライラする感じ」の気分を表す項目で評価を行った。

次に、香料開発では、生理・心理的な作用があると報告されている香料成分を選定し、約60語のイメージワード(「爽やかな」「甘い」など)で分類して、ポジティブなイメージを持つ香料成分を絞り込んだ。そしてこれらの香料成分を活用し、数種類の香料を開発した。開発した香料について20〜30代の男女40名による評価を行い、男女ともにポジティブに受け入れられ、かつ嗜好性が高い2種類の香料「清潔感がありスタイリッシュなシトラス・ムスク調の香り」「やさしく安らぐフローラル・スウィート調の香り」を選定した。こうして選定した香料によって男性の魅力度を向上させる効果について、前述の“声”を媒体とした方法を用いて評価した。

その結果、声の印象項目のうち「爽やかさ」の項目において、印象を向上させる効果があることを確認した。すなわち“低い声”の男性に対してはフローラル・スウィート調の香りが、“高い声”の男性に対してはシトラス・ムスク調の香りが、「爽やかさ」の項目で印象を向上させることがわかった。また、女性被験者の実験前後における気分の変化については、これらの香りを漂わせた状態では、香りを漂わせない状態と比較して「ほっとした感じ」「イキイキする感じ」「イライラする感じ」の気分が有意に良好になることが確認できた。

ライオンでは今後も、これらの研究を応用した商品開発をすすめる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:42| 流通