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2009年03月17日

【流通】東芝 京大ベンチャーなどと補助スピーカーを用いた「音忠実再生技術」を開発

--- 小型・薄型AV機器搭載スピーカの高音質化に貢献 ---

東芝は京都大学大学院・伊勢史郎准教授、アクティモと共同で、補助スピーカを用いることで電気音響変換器の元来の目的である原音を忠実に再生する「音忠実再生技術」を開発した。

この技術は、音忠実再生のアプローチの中でも時間領域の改善に着目した。音忠実再生のアプローチは、時間領域改善と周波数領域改善の二つの方式に区分されるが、従来のアプローチの多くは周波数領域の改善に着目したもので、イコライザ等に代表される周波数特性の調整が一般的だった。

この技術は筐体部分・支持部分の剛性不足によりメインスピーカから発生した原音以外の音を、メインスピーカに付与した補助スピーカから発生させる逆位相の音により打ち消し、忠実な原音の再生を可能としている。補助スピーカの制御方式としては、原音パルス波形のみを残すインパルス応答最適化制御により、スピーカ出力波面を時間領域で忠実に整形できる。

通常、標準筐体のスピーカでは全体の約4割程度の原音以外の音が発生しており、薄肉ABS筐体(一般的に小型・薄型AV機器に使用される筐体)からもそれと同等以上の原音以外の音が発生するが、この技術ではその原音以外の音を90%以上低減させることが確認された。さらに、この結果として周波数領域のフラット化についても、従来のイコライザ等による周波数領域の改善と比べ同等以上の効果が実現できる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:49| 流通