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2000年09月06日

【流通】ブランドチェーン

あ: 米国小売業界の成長が鈍化しているようです
気候のせいもあるんでしょうけどね

や: ん―――。で、今日の話題は・ ・ ・

あ: 日本の大手百貨店の高島屋三越
通販分野で商品を共同開発するらしいですよ

や: やはりそういう動きがありましたか・ ・ ・

あ: という事は「や:」さんが
お考えになられた通りという事ですか?

や: ・ ・ ・ ねぇ
じゃぁ、今後の展開も含めて
私が今日のポイントを言いましょう!

 

・ ブランドのチェーン化
・ 百貨店はフラッグシップ
・ 異業種ブランドでの活用
・ 企業理念と実際の活動の乖離

 

あ: 今回の両社の取り組みって
本格的な事業提携と言えますね
三越は通販の売上高は403億円で百貨店の通販部門でトップ
高島屋も392億円と実績があります

や: まだまだ伸びると思うんだけどね

あ: で、今では物流部門での提携が始まってます

や: 競合と競争が同時に進行している中
百貨店同士がくっつくと強いよね
調達先が同じになったり・ ・ ・
そうそう、ヨーロッパの有名ブランド連合でも
同ような事始めてるじゃんか

あ: あーっ! そうでしたね
それじゃぁ今回の場合では、百貨店の名前だけが
違うだけって事ですか?

や: 大事なのは百貨店毎にどんな特色を出すのか? だね
例えば神戸の「そごう」は靴が強いっていう風に   
○○百貨店の□□、△△百貨店の◇◇というのが
明確になればある種のブランド力を持つ事ができる
そしてそうしたブランドを持つ百貨店同士の提携によって
ブランドのチェーン化が起こるかもよ!

あ: ブランドのチェーン化ですか?

や: ブランドが違うものであったとしても
中身が同じであったり・ ・ ・
ちょうど自動車のモジュール化のようにね!
自動車業界同様に
百貨店グループの傘下に有名なブランドが生まれるかもね
つまり「百貨店はブランド王国」なんだよ

あ: 百貨店としてのブランド
グループ傘下のブランド・ ・ ・
まさに「王国」ですね
まるで海外の高級ブランドグループのように

や: 流通として価値変換を考えた場合
百貨店としての優位性を過去にも話したけど
今まで単体でしかできなかった事業についても
提携が進みそうだよ
そしてアパレルメーカーなどファッション関係全般
あるいは伝統工芸といったブランドが
ピラミッド型に構成される
「ブランドピラミッド」が誕生するかもね

あ: 「ブランドピラミッド」ですか?

や: 百貨店というブランドの傘下に
様々なブランドが育ち、
そのフラッグシップとして
百貨店の商標が使われる

あ: なんとなく分かってきました
違ったブランドが百貨店の傘下で育つ
でも、多数あるブランドでも
その調達先が同じであったりする訳ですね
部品を共有化する自動車業界の構造に似てる面もありますね

や: そこへ楽天やSONY、そしてトヨタなんかも参戦!
十分あり得る話だと思わない?

あ: 消費者に対するブランド力を持った企業が
どんな展開を見せるのか?
私は予想できないです

や: 異業種への進出が進んでいるんだけど
企業理念と実際の活動に乖離のある企業って
結局はつまづいたりするんだよ
今はそのギャップが少ない企業が断然強い!

これは個人レベルで話してもあてはまるよ
仕事、仕事外、という人間のベクトルが
同じ方向である事が大事なんじゃないかなぁ
そしてこういう環境作りこそ最も重要で
今の、そしてこれからの日本に必要だと
私は考えます!

あ: 「や:」さん
選挙じゃないんで・ ・ ・

 

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『高島屋 三越 通販分野で提携』
高島屋と三越は通信販売事業で提携する。三越は年内にも通販向けの商品を、高島屋の衣料品製造子会社(インドネシア)に委託。その他企画商品の共同開発や受注・物流業務の共同化に乗り出す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 12:01| 流通