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2001年02月06日

【流通】金額ベースでは見えない収益構造

か: 失われた10年・・・
景気はいつになったら
よくなるんでしょうね〜

あ: 何を今更しみじみ言っているの?

か: いやー、財布の中身がさみしんです
最近、諭吉さんの顔をみてないです

あ: ホントに!!
バーゲンで服を買ったって
言ってたじゃない!!
ああ〜そりゃ〜ないでしょ

か: 安いとツイ・・・
でもね、すぐには買わないですよ!!
一通りショップを見て回った後これっていう商品があれば
ショップに戻って買います。

あ:  しっかりもの、買い物上手??
買っているようで、買っていない…今日はこれです

『消費DI5期ぶりに悪化』

日本経済新聞社がまとめた1月の日経消費DIは業況判断指数がマイナス34と昨年10月の前回調査に比べ、8ポイント悪化した 2000年冬のボーナスは前年比で3年ぶりで増加に転じた。

か: やはり、財布の紐は緩くないですよ〜
だって、商品を買うのに慎重になっていますもん!

あ: そうだね、CVSの売上げが落ちてるってことは
誰も衝動買いができないくらい予算も少ないのかもね

か: でも、有名ブランド品やユニクロ
よく売れていますね(何度も出ている記事…)
この二つの商品は、どう違うのでしょうか?

あ: ブランド品=高いもの=嗜好品
ユニクロ=安いもの=必需品

そして、大事なことは商品の機能が
それぞれ一緒だってこと


か: 商品の機能が一緒というのは
例えば、エルメスのカバンと紙袋は
ものを何かに入れて運ぶという機能が
同じであることですね

あ: つまり、ハードとしての価値とそれ以外のモノに
付加した価値の構成比が違うんだよ


か: どちらに比重があるのかってことですよね
ということは、本来ならエルメスのカバンと紙袋は
ハードとしての価値から判断すると同類項のはずですよね

  

あ: でも、現実は全く違うでしょ
エルメスのカバン=紙袋じゃないよね
要は、カテゴリーがあいまいになってきてる?
モノをモノとして判別できなくなってきているんじゃないかな

か: つまり、従来の同じカテゴリで
分類できなくなっているんですね

あ: カジュアルウェア市場はユニクロが一人勝ち!!
でも、市場全体の販売量としては
どうなっているのかな?  

か: 金額ベースでいうと前年割れです

あ:  金額じゃなく、量なの!!

か:  量ですか…

あ:  景気は本来、お金の回りについて言及しているから
売上高だけ見てみると前年割れ
でも、これは金額ベースでしょ!!
じゃー、販売量はどうなのってこと!!

か:  えっ でも…売れてないのでは…

あ: 仮に、ハンバーガー1個300円として1億個の市場が
あったとするでしょ
各チェーン店もその値段で売っていて
1個150円にして2億個売れたとすると
150円×2億個=300億円の市場
本来は300円×2億個=600億円の市場なんだよ
トータルの売上げは600億円から300億円と下がっているけど
販売量が1億個から2億個に増えた分
他のメーカーより売上げが上がっていることになるんです

か: なるほど
そういうことなんですね

あ: 金額ベースでは見えないこの収益構造は
この物流における仕組みをよく知っている
企業が実践し価値を変化させてきているんだよ
強い企業は「価値変化」、これがスタンダードになるかもね
「価値変化」においては、この値段が普通だよっていう
提案をしている企業が強いみたいだね
マクドナルド・ユニクロ・・・

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:52| 流通