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2001年02月22日

【流通】客を選ぶ店の流通!!

――― “注文の多い”洋服店 ―――

か: 突然なんですけど
あ:」さんってザ・ビートルズの曲を
よく聴きます?

 

あ: あぁ〜聴くけど、どうしてまた?

 

か: (なんでなげやりなんですか??)
先日、お洒落な喫茶店を見つけたんですよ
壁には「的あて」やポスター、古いレコードが
飾られて、薄暗い明かりの中で
ザ・ビートルズの曲をBGMとして常に流しているんですよ
客もみんなビートルズファン!!

 

あ: 雰囲気がよさそうな喫茶店だね
しかも、ザ・ビートルズにこだわった喫茶店でしょ!!
最近、CDのベスト版が出たり
20世紀の名曲として残そうという動きも多いよね
どんな曲が流れているんだい??

 

か: みんなが知っている
『ALL YOU NEED IS LOVE』
『YESTERDAY』から
『PLEASE PLEASE ME』など名曲から
初期の頃の曲までほとんど流れてましたよ

 

 

 
『制服お断りでも洋服店好評』

京都市にある「T&A」(ティーネイ)は4名以上のグループ、制服姿の高校生の入店を断わる張り紙を入り口に出している。当店は"注文の多い"専門店として知られ、店長自身が仕入先に出向き選んだ商品を陳列している。ブティックの販売員や美容師など希少な商品を求めて東京から来る人も多い。店内はオリジナルTシャツや英国に発注した靴、モロッコで買い付けたストール、LPレコード、フランスやイタリアで仕入れた映画の初公開時のポスター、60-70年代製の家具など珍しい商品で彩られ好評である。
 

あ: いいね〜、それ。。。こだわりの店って感じで・・
こだわりの店っていえば
衣料品店でもよくみかけるよね
安いだけならカテゴリキラーと変わらないけど・・・
チェーン・オペレーション化された店にはない
何か付加価値があるんだろうね

 

か: さっき紹介したザ・ビートルズの曲を流している
喫茶店のような??

 

あ: 例えば、GMSはPOSデータをとって
売れそうな商品を仕入れようとしているけど
こだわりの店っていうのは自分(店長自身)が
良いモノを選んで提供しているでしょ

 

か: つまり、大衆(=マス)を対象とせずに
自分の店、自分が選んだ商品を認めてくれるお客さんに対して
販売しているんですよね

 

あ: そう、一見普通の革ジャンでも
実は希少価値の高いものであったり・・
知っている人が見るとホントに欲しい商品!!
知る人ぞ知るなんです!
だから、値段に関係なく買うこともある 
ここにくるお客さんは価値観が同じなんだよ

 

か: なるほどね
どのようなお客さんに来てもらいたいのかが明確なんですね
品揃え、価格の設定、広告の仕方
そして雰囲気などの感覚の部分まで考えて
店に来てもらいたい客を絞ってみたり・・・

 

あ: こうした店って
「特異な分野」に「特異な人々」が
集まるコミュニティをリアルで作っているんだよ

 

か: えっ?でも、そうしたコミュニティって
ネットの方が比較的簡単に作りやすいんじゃないですか?

 

あ: ネットで「特異な分野」のコミュニティを利用して
いろんなビジネスが展開されようとしているけど
そうした取り組みがリアルの店頭にも
求められるようになってきたんじゃないかな?
リアルでしか表現できない感覚ってたくさんあるしね

 

か: リアルの店頭に・・・ですか???

 

あ: チェーン・オペレーション化によって
大衆(マス)を獲得する競争が激しくなってきてる
差別化を図るために大手小売もいろんな取組みをしているんだけど
こうした個人商店の独自性にも
参考になる部分
が多いんじゃないかな?
これからは、視点を少し変えてみて客に選ばれる店だけじゃなく
客を選ぶ店として流通
を考えてもいいんじゃないかな?

 

か: どういう人に対して
自分の商品を提供したいのか?
仕入れ方法、価格、品揃え、表示の仕方・・・
もっと明確にすることが大事なんですね

 

あ: これからは特異な分野の人々に対して
どんな流通システムを構築していけるか!

一つのキーワードかもね!

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:14| 流通