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2001年03月13日

【流通】情報過多な消費者

―― 小田急百貨店 短時間で購買動向分析 ――

か: 最近、家に届くダイレクトメールが増えました
一体どうしてなんでしょう・・・−

あ: 以前にその商品を買った事があったり
どこかで関係のあるアンケートに答えたり
いろいろ考えられるよ
で、「か:」さん家には
そんなダイレクトメールが届くの?

か: それは。 。 。 言えません

あ: ????
マンションの販売紹介や
旅行会社からの案内。。。
いろいろあるよね
僕なんかは大体一度利用した事のある企業からのものが多いよ

か: リピーターの獲得って訳ですね

あ: 貴重な顧客データは活用しないと!
ただ、中には自分に全く合わない内容の案内も届いてたりするよね
例えば「豪華欧州旅行」なんて紹介されても
仕事の都合とか日程の問題もあるでしょ

か: それを言うなら日程じゃなくって
お金の問題じゃないですか?

あ: ほっといてよ!

 
『小田急百貨店 短時間で購買動向分析』

小田急百貨店は、2002年春、同社のポイントカードを持つ顧客の購買データとPOSデータを組み合わせ、短時間で顧客別での購買分析が行なえる。従来だとこうした分析には1−2週間必要であったが、同システムであれば必要なデータを10分程で加工できる。

 

か: POS情報と個人情報を融合しちゃうんですね
昨日話した内容とは少し違いますね。。。

あ: 「個人」の購買傾向を把握しようと
ポイントカードが溜まる会員制を導入したり
決済方法に工夫が見られるけど
そこから得られる情報を
どうやって活用して営業強化へ結び付けるのか?
いろいろ課題があったようだね   

か: 得られたデータをもとにして
いろんな分析がいち早くできるようになってきています

あ: ニーズに対応した品揃えって言っても
「タイミング」が必要だからね
いくら興味のあるものを薦めたとしても
「寿命」がある

か: そうですよね
「これ欲しかった!」と思って買ってもらえればいいんですけど
「これ欲しかったけど・・・ もういいや!」だと
同じニーズに対応した品揃えをしたと言っても
意味ないですから

あ: そうした意味ない状況を
少しでもなくしていこうと
internetだけじゃなく
リアルの世界でも個人の情報を知ろうと
小売業を始めとしていろんな仕掛けをしている

か: もっと早く! もっと確実に!
売れる商品って何なのか?
みんな知りたがってるんですね

あ: そして、販促もね
個人毎に、ふさわしい情報をいかに提供できるか?
結局はどれだけその人の情報を収集できるか?にかかってるけど

か: 確かにそうですよね
好きな人にプレゼントするにしても
何が欲しいか? 教えてくれればプレゼント選びも楽でしょうけど
喜んでもらえる為には
いかにその人から情報を収集できるか?ですね

あ: でも、情報収集の為に
いろいろ聞かれる消費者にとっては
うんざりって事もあるでしょ

か: 確かにメリットがなければねぇ。。。
カード会員になってポイントが溜まるとか・・・

あ: そして収集した結果から
販促活動としてその人に合った商品を紹介したり。。。
これが今よりもっともっと普及し出すと・ ・ ・

か: もしかしたら
家の郵便受けが一杯になるかもしれませんね

あ: あとメールもね
メールなんか今でも一杯とっちゃってるからなぁ
「か:」さんはメールマガジン
どれくらい登録してる?

か: ん――――
大体、日に10通ぐらいですかねぇ
それでも全部を熟読はしませんよ
とてもじゃないけど・・・
この上に販促のメールが来たりしたら・・・
もう大変ですよ!

あ: そうなんだよ
消費者にとっても情報が溢れてる

か: 消費者も疲れるわけですよねぇ

あ: きっと消費者も気づき始めるよ
どの情報が自分にとって
本当にメリットをもたらしてくれるのか?
顧客ロイヤリティを与える事ができる企業こそ
結果として生き残っていく資格のある企業じゃないかな?

か: でも、競争の時代ですよ
生き残りをかけた戦略を考えるのが当たり前じゃないですか?

あ: 「我社が生き残っていく為には・・・」なんてセリフを
よくみかけるけど
「今、お客さんの為に何をすべきなのか?」を問わないとね!

か: つまり生き残る為に何かアクションを起こすというよりも
自社のお客さんへどんなロイヤリティを提供できるか?ですね   

あ: 例えばルイ・ヴィトンがいくら競争しているからと言って
大量生産しないでしょ
もちろん高級ブランドとしての「ブランド力」を維持し
所有者の満足度が損なわれないようにも気をつけないといけないんだろうけど
「競争に勝つ為」の戦略じゃなく
今、まさに
「顧客ロイヤリティ」の時代じゃないかな?

か: 当たり前の事を言ってるような気がしますが
「情報過多」の時代に
本当にこの事を理解できているか?
自分でも考え直します。。。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:04| 流通