<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2001年04月20日

【流通】第6クライ(位)『ナショナルと水戸黄門 』松下電器産業 7419 Tipping

――― 長文 ―――

や: なになに・・・
松下電器産業がeネット事業部の3ヶ年経営方針を発表!?

デジタル放送を使ったECなど新サービスの基盤確立に
計500億円の投資!?

あ: eプラットホームと呼ばれる
デジタル放送とinternetを双方向に連動させる
プラットホーム事業ですね
動画配信の実証実験も
関西で行なうようですし・ ・ ・

でも、今回のBest10で
松下電器産業がSONYよりも上位という結果なんですが・・・

や: 何度も言うけど
順位が高い・低いはあまり関係ないからね

でもどうしてNEWS52ちっくには
6クライ(位)なの?って考えると・ ・ ・

あ: 考えると・ ・ ・ ?

や: 松下電器は他社が先駆けて出した商品やカテゴリーに
遅れて進出するんだけど
その市場をとってしまうような事も多かったようだよ
でも、これには競合他社や消費者ニーズといった
外部の動きを的確に捉えて
自社の優位性、そして流通構造を使って
巻き返しを図るような戦略もとっていたんじゃない。。。

あ: 他社が新しい市場の開拓や
テストケースとして機能したり・・・

や: メディアカード競争でも
SDカード vs メモリースティックとなっているけど
過去にもいろいろあったよね・・・

あ: VHS vs β(ベータ)でしょ!

や: その他にも
DCC vs MD 

あ: DCC? 何ですかそれ!?

や: 知らないの!
ちょっと調べてみてよ!             

あ: こんな製品があったんですね!

や: 発売当時、かなり論争になったんだよ!
DCC、MD どっちが生き残るのか!ってね

あ: で、「や:」さんは当時どう思われてました?

や: 実は・ ・ ・
DCCだと思ってたんだよ!
戦略的に販売をセパレートしていたというか・・・
クリティカル・マスに至るまでに
時間がかかり過ぎて
結果的にはMD優位になっちゃった・・・
アナログ・デジタル共再生はできても
録音はできなかったし・・・

こうした競争の結果によって消費者としても
レコードやカセットテープといった
過去のコンテンツ資産がたまっているハズ・ ・ ・
ビデオでもそうなんだけど
規格の変化によって
どうやって過去の資産を利用していくのか?
この辺りのニーズも考えないとね!

あ: 確かに家のタンスの奥には
使えなくなったβ(ベータ)のビデオとか
レコードもあるんですよねぇ・ ・ ・  
再生できるハードも見つからないし・・・

や: 松下もその昔 ゲームを作ってたんだよ
知ってる?
「3DO REAL」ってゲーム機

あ: あ――― 
なんとなく覚えていますよ
確か当時としてはかなり高性能
高価格だったような・・・・

や: 松下の戦略を横目にみつつ
SONYがなぜ?プレステの発売にチャレンジできたのか?

あ: 松下の失敗を逆にいい教訓にしたかも?

や: やはりSONYはソフトを持っていたから

あ: ゲームとは直接関係ないにしても
ソフト ハードを持っているということで
ノウハウ面とか考え方が違ってたんでしょうね

や: で、今後松下がどうなっていくのか?
例えばPC分野の遅れをどうやって取り戻していくのか
HITO vs 
VAIOってイメージだけど

あ: 私はそう思ってますけど・・・

や: ふ――――――ん(大きなため息)
例えばブランド戦略として
今、ナショナル、そしてパナソニックがある
SONYでも話したけど
こうした資産をどうやって使っていくのか?
SONYのような機能をどう模倣していくのか?

松下と言えば
松下幸之助という偉大な創業者がいて
私も関連書籍をよく読んで感銘を受ける事が多いんだ
創業当時からの歴史的な部分って言うのが
途切れているようで途切れていないかも

本来はセカンド的なブランドとして
PCなんかにブランディングしていくんだけど
松下の場合は「松下」の下に
パナソニック、HITOそしてテクニクス・・・

あ: テクニクス!
個人的に随分久しぶりに聞くブランドです!

や: コンサイス・ ・ ・ スペアナ・・・
田原俊彦・ ・ ・

あ: ん――――!!
懐かしい!!!

や: では、聞きます
もしも・ ・ ・
「あ:」さんが松下の社員だったら・・・
何をするんでしょうか?

あ: えっ! 僕がですか?
ん―――――――――――

や: ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

あ: ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

(5分間沈黙が続く・・・)


あ: そうですねぇ 僕だったら・ ・ ・
今「ナショナル」ブランドで出している生活家電
例えば洗濯機や冷蔵庫とか
これらをパナソニックブランドとして発売します
SONYのようなイメージを持たれるような生活家電を目指して

や: 僕だったらナショナルブランドをもっと使うよ

あ: ナショナルブランドですか!
僕とは反対・ ・ ・  

や: もし、僕がナショナルブランドを使った
商品を開発するとすれば・ ・ ・
ホームデータ倉庫 『ためるだけ』とか

PCも機能を輪切りにして
家庭用情報入力装置 『タタッキー』とか
家庭用ディスプレイ 『ブラウン ― 缶』とか!

あ: ん―――
なんともナショナルちっくな!

や: 「ナショナル」ブランドをぐいぐい押していく!
「ナショナル」ブランドの浸透は一世代まわったと思わない?
きっとこれから「ナショナル」ブランドが見直されてくるよ!
PCもまだ今は本当の家庭用ってできていないと思う

あ: いろんな使われ方が
新しい機器と共に発展している最中です

や: 電子レンジも家庭用PCから
いろんな設定項目を入力できない事もないでしょ
でも面倒くさいよね
だから簡単なボタンで操作するのが普通!
でも、考え方によっては
コンピュータつき電子レンジと言えない?

あ: 調理する料理によって
時間や温度もプログラムされてますし
コンピュータ機能がないとは言えない・・・?

や: 松下の場合
こうした生活家電的な部分から
発展させていくことが可能でしょ
そしてその可能性もかなり大きい!

あ: そういう意味合いもあって
今回6クライ(位)なんですね!

や: ナショナルの生活家電分野でのブランド力って
相当なものでしょ
よく松下とSONYって
対比されることもあるけど
SONYがポップス系の流行音楽と例えるなら
松下って坂本九ちっくかな?
あしーたがあるーさあすが・ ・ ・ ♪

あ: そういえばその歌売れてますよね

や: ここで提唱します!

あ: なんですか!いきなり?

や: これからは「脱ブランド」も重要!

あ: ??????
脱ブランドですか?
反対の事おっしゃってるような・・・

や: 例えば商品名とブランドが同じように
認知されるようなブランド化・ ・ ・
例えばセロハンテープやサランラップ
エレクトーンにウォークマン・・・

あ: それはブランドというよりは
むしろ一般常識って言えます!
そのくらい認知されるべきって事なんですね

や: 今まであまり価値のなかったものに
価値が出始めたりね
例えばずぅ―――っと今まで守ってきたブランドも
仕掛け方を大きく変えたり・ ・ ・

あ: 今まで守ってきたブランド・ ・ ・ ?
どんなものがありましたっけ?

や: 例えば、今回10クライ(位)の
TOYOTAクラウン!
もし中国が一家に一台自動車を保有する社会になったとしたら・・・
クラウンが「王冠」って言う名で最高級車として認知されるかも

あ: 確かに。。。わかりやすいですよね!
「王冠」!

や: わかりやすく しかも伝統のあるブランド
こうした近代日本の文化的なものが
ブランド化されてくるんじゃないかな
その時、品質自体が重要視されるようになれば・・・
脱ブランド化につながってくると思わない?

あ: 欧米のブランドに対する考え方だけじゃなく
本当に自分が良いと思って所有できるような・・・
そんな日本の伝統的なブランドも重要視されるかもしれませんね

や: で、今回6クライ(位)の松下さんなんだけど
僕が考えるに・ ・ ・
乾電池のブランド化っていうのも面白いんじゃない?

あ: 乾電池のブランド化?
乾電池って・ ・ ・ あの乾電池ですよねぇ・・・
なんでまた 乾電池にブランドが?

や: 今メモリーカード戦争を繰り広げている
SDカードにも応用されたり・・・
乾電池によって何ができるのか?
乾電池を利用したものって
どんなものがつくれるのか?
こんな考えで何か新しい商品の使い方が提案できないかな?

あ: 乾電池をもっと使ってもらえるような
商品をつくっていくとか・・・

や: 松下電器は家庭を場として考えた時
SONYよりノウハウがあるでしょ

あ: 確かに松下にはいろんな生活家電があります

や: 当然 乾電池を使った家電もね
その他冷蔵庫 洗濯機 テレビ ビデオ・・・
生活に密着した家電をつくるプロセスを持っている松下―――
そんな松下がPCの機能をどのように輪切りにしていくんだろうか?

あ: PCってまだまだ家電製品に比べて
家の中で違和感ある存在ですし
これから家電メーカーのノウハウを
PCにどう反映させていくのか?
楽しみでもあります

や: PCも代替えが必要な家庭用品となっていくだろうし
こうなってきたら松下のノウハウにはすごく期待できるでしょ
これからのブロードバンド時代には
松下のノウハウが生きてくるハズだよ

パナソニックは 対SONYとしてのブランド的な位置とし
部分的には家電メーカーであるSONYって
マーケティング、流通システムに強みがある
松下としてもそこの部分も変化させていって
流通ルートの強化 進化 高度化になるよ      

今まで機械が決めていたことを
自分で教え込めるようになる
例えば今まではタイマー機能がついていた製品に
SDカードに料理別に自分の好みの焼き加減を記憶させ
いちいち毎回タイマーを設定しなくてもよくなったり

あ: 今 電子レンジでも
便利な機能で料理別に時間が設定されてたりしますけど
自分の好きな焼き加減ってなかなか微妙ですからね

や: これによって
各家庭の中にある文化的なもの、伝統的なものの
継承に役立つかもしれないよ!
今 嫁と姑が一緒に暮らすことが少なくなったって言われてるでしょ  
そんな中で家庭の味とかが伝えることができれば・・・

あ: そうですね
家庭の味SDカード伝授ってやつですね!!
何もデジタル的な生活が進んでいくだけじゃなく
逆に伝統とか文化を継承する事にも貢献できるかも?

や: SDカードと家電が融合することで
家庭の中でのHuman to Humanな継承ができるようになる
これはSONYとは違うベクトル

あ: SONYが活躍するフィールドと
松下 ――― 特にナショナルブランドの
フィールドは違いますから

や: 今、機器自体にいろんな機能があって
過去の履歴からとか
機械が我々にいろいろ教えてくれるでしょ
でもこれからは教え込む事が重要になってくるんじゃないかな

あ: 家庭の場では
そうした「教え伝えられる事」って
多いですからね
おばあちゃんの知恵袋とか・・・

や: どんどん家電製品が進化し
便利になっていく世の中
機械に押し付けられるだけじゃなく
今人間が持っているノウハウであるとか
伝えられている伝統的な知恵なんかが
ライフスタイルが変化してきても
しっかり継承できたりしていくんじゃないかな

松下 そして坂本九・・・ 
同じベクトルで考えるとしたら
世界に浸透する可能性は多いにあるって言えないかな?

今、浸透させるとしたら
本当に生活に密着した
ある種ドロ臭い部分と
SONYチックな部分を融合させていけば・・・

PCでは現時点ではSONYが一歩も二歩もリードしている感じだけど
これからどっちが認められていくのか・・・?
松下はある種SONYの領域を越えている
この優位性をこれからの時代に
どう活かしていくのか?
本当に楽しみだよね

あ: そういう意味でも今回の6クライ(位)って
納得できますね!
期待しましょうよ!これから松下が提案する生活に

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:46| 流通