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2002年03月27日

【流通】第1回 ミュージック・モバイルと音楽流通

や: 「あ:」さん、iPodを買っちゃいました。

あ: えっ、最近アップル製品を続々とそろえていきますね。
ここで、「や:」さんのビジネス環境をチェックしてみましょう。

● ホームオフィス → パワーマックG4
● 回線      →  NTTのADSL
● オフィス1   →  シャープ メビウスノート
● オフィス2   →  パワーブックG4
● 音楽端末    →  iPod
● 携帯電話    → NTTドコモ
● デジタルカメラ → ソニーサイバーショットP1

や: はい。
このようなマックの提案するソリューションによって
日常の生活が大きく変わりました。
特に音楽ライフに関しては。。。

あ: やっぱり、iTuneを活用していますか???

や: はい。
購入したCDは、パソコンに落とし込みます。
いちいち、CDを一枚一枚入れ替える事がなくなりました。

あ: はぁー。。。。

や: ここでモバイル音楽端末と流通システムの問題提起です。。。

【音楽流通の問題提起】・・・「や:

☆ 消費者の音楽消費はどのようなものがあるか考えてみた

(ア) 所有としての消費
・記録された媒体の所有による消費
(例:CDを購入する)
・記録された媒体を複製して所有する消費
(例:レンタルしてMDに録音する)

(イ) 時間消費としての音楽消費
・流行の曲を聴く行為自体を消費と考える
(例:流行が終わると聴くことが極度に低下するCD)
(例:新譜のカラオケを歌えるようにするための消費)

(ウ) 利便性を追求する音楽消費
・音楽をPCなどの大量記録媒体に圧縮記録し、利便性を追求
(例:アップルiTune、iPodによるジュークボックス化)

(エ) コミュニケーションツール化
・音楽をヒューマン・コミュニケーションのツールとして活用し、
個性の主張や表現に利用するようになった。
(例:オリジナルオムニバスCDをプレゼントする)

 
(ア)の場合は、主に継続して音楽を聴くという権利を所有する行為と位置づけられる。すなわち、好きな時間、場所で音楽を楽しむ権利を所有するとでも言おうか。。。以前の音楽ビジネスはこの法則に沿って構築されていた。

(イ)の背景は、競争の激化から次々と音楽コンテンツを消費者に提供し、その陳腐化の速度を高めることで市場自体を増加することができたが、消費者の音楽媒体の所有欲は薄れてきた。。。

(ウ)は、音楽を聴く行為の利便性や容易性、複製の容易さを追求した新しい消費スタイル。これによって音楽流通のシステムに亀裂が生じ始めた。

あ: はーっ。。。
ハード機器の普及や進化によって流通システムも
大きな変化を迫られているんですね。

や: そうですね。
デジタルデータの作成やメモリの記憶媒体の登場
HD(ハードディスク)の大容量化がそのキーポイントでしょう。

あ: モバイルハードで言えば、携帯電話やPDAで
音楽コンテンツを聴く機能が付加されています。。。

や: モバイルハードのキーワードは、キラー機能を中心に
考える必要があるでしょう。

あ: 「キラー機能」ですか??? 何ですかそれ???

や: 携帯電話だったら、電話機能やメール通信機能ですし
ヘッド・フォン・ステレオであれば、音楽を聴くと機能の事
すなわち、モバイル端末の主役的機能があって
その脇に様々なサブ機能があるわけです。

あ: なるほど、携帯電話の電卓機能や目覚まし機能って
いわば「おまけ」的ですね。

や: そうなんです。
脇役であるとどうしてもユーザー側では
不便がつきまといます。

そういう部分を次回にお話したいと思います。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:08| 流通