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2002年03月29日

【流通】第3回 モバイル端末と流通システム

1. ダウンロード防止機能付きCDの発売

あ: 日本もPCのダウンロードでCD-Rに焼いたり
PtoPの防止に大手レーベルが動き出していますが。。。

や: はい。
これは明確な回答は、現在はありません。
消費者と供給側の今後の動き次第です。
ただ少しいえることは、音楽データとしては
その価値を統一するという部分は難しいかもしれません。
また、映像、放送という分野がブロードバンドの普及で
大きく変化してくることまた今後の消費者が
ますます進化するという部分では
新しい流れがやってくるかもしれません。

あ: 具体的には、どういうことでしょうか???

や: はい。
ラジオからテレビに移行したときと似ているのかもしれませんね。
音楽コンテンツも「音声のみ」から「映像付き」に
その定番が進化するかもしれません。

あ: えっ、シングル、アルバム共にDVDなんかで
発売されるということですか???

や: そうかもしれません。
現在のDVDはCDと比較すると非常に安価に思うことが一般的です。
過去の映画なんかは、キャンペーンで
CDよりもお買い得なイメージがありますね。

あ: つまり、コンテンツ価値が変化してきているということですか???

や: これは、今に始まったことではありません。
劇場ライブで音楽を聴くスタイルから
パッケージメディアへの転身、放送の発明
そして、今回のデジタル機器、モバイル機器の進展などで
また変化してくるということですね。
大切なのは、その時、その時でコンテンツの価値は変化しているのです。
今は、時間的流れでその傾向が非常に強い。

あ: 時間的経過でそのコンテンツの寿命が決まると???

や: そうです。
クラシックは非常にリピート的に聴かれますが
流行のJ-POPの場合は、保管していても流行が終われば
一度も聴くことがないような場合もあるということです。
双方が同じ価値を持っていたり、同じ仕組みで販売することが
非常に困難になってきています。
これは流通システムの影響も少なからず発生しているように思います。

あ: なるほど。
では今後はどのような展開が生まれるのでしょうか???

や: やはり通信機能、決済機能を保有したプラットフォームで
コンテンツ流通は大きく変化してくるでしょう。
例えば、ラジオで流れている曲をそのままダウンロードするとか。。。

あ: アメリカのインターネットラジオでは、CDNOWなどと
アライアンスを組んでパッケージメディアを購入しやすくしています。

や: 僕もたまにやっています。
iTuneはアメリカのインターネットラジオを聴けるようになっています。
ADSLの環境があれば気軽に音楽を視聴できます。
ほしい曲があれば、サイトでアーティストと曲名をチェックして
アマゾンなどでパッケージを購入します。

あ: なるほど。
それが、通信、決済機能のあるプラットフォームと専用の
モバイル端末があれば、気軽に購入できるということですか。

や: そうですね。
但し、パッケージコンテンツもそれ自体変化して
対応でしてくると思います。
DVDがその選択肢の一つかもしれません。


2. 他にもあるキラー機能を持つモバイル端末

あ: 他にもキラー機能を持つモバイル端末があります。
例えば、任天堂のゲームボーイなんかどうでしょうか??

や: はい。
同じような展開があるでしょう。
ネットワークゲームや宝探しなど、通信機能を付加した
ゲームが今後市場にでてくると考えます。

あ: そうなると、モバイル端末は、専用化されてくるということですか??

や: モバイル端末に限らず、いろんな棲み分けがでてくるでしょう。
家電業界を見ればよい例でしょう。
冷蔵庫と電子レンジは分離しています。
テレビとビデオも分離しています。
テレビデオが定番にならなかったのは
どちらかが故障すれば修理するのに双方の機能が失われますよね。。。

あ: そうですか。
非常に複雑な時代に突入しましたね。

や: そうです。
知識・情報化社会はほんと今始まったばかりです。
いろんな試行錯誤があって、どんどん変化してきます。
そして、学術的にいろんな見解が発表されてくるでしょう。
この時期に大切なことは、ビジネスの大原則である、

「いかに顧客を創造するか」と言うことを

もう一度かみしめる時期が来ているように思います。。。

【総まとめ】

1. モバイル端末の将来

モバイル端末の将来は、通信機能と決済プラットフォームがその大前提にとして位置づけれれる可能性が非常に高いでしょう。
現在の機能としては、

☆☆☆ 携帯電話のプラットフォーム ☆☆☆

が非常に優位な位置に属しています。
このプラットフォームに様々なモバイル端末を使い分ける事で、様々なサービスが生まれてくるような気がします。
また、家庭、オフィス、店舗の据え付け型にも近似した変化がみられるでしょう。

2. コンテンツ流通の変化

その際には、ハード機器の進化を有意義なものと位置づける事が必要です。
コンテンツ提供側と消費者が共に利益を生み出せる仕組みが必要でしょう。
また、その際には、伝統的なコンテンツの価値変化や新たなコンテンツが付加された価値物が従来のパッケージメディアの流通構造にオンされるかもしれません。

☆☆☆ ハードの進化を有意義に捕らえる仕組み作り ☆☆☆

☆☆☆ コンテンツの価値は時代によって大きく変化する ☆☆☆

3. ビジネスとは、顧客を創造すること

このような混沌とした時代こそ、もう一度ビジネスの基本を熟考することが必要かもしれませんね。。。


ご拝読ありがとうございました。

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投稿者:gotsuat 12:00| 流通