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2002年07月30日

【流通】消費スタイルに合わせた流通

――ライオン、高価格設定で差別化戦略――

ま: あれっ? 「あ:」さん いつもと同じ姿。。。
   確か新しいスーツを買ったはずなのに?

あ: それがねぇ・・・
   確かに買ったんだけど
   ズボンの裾直しはもちろんのこと
   上着の袖の長さもちょっと大きくて。。。
   今お直し中!!!

あ: 別にいいスーツってわけじゃないよ
   普通だよ、普通。。。

あ: そんな事ないよ!!
   僕は安売り命!!
   安く押さえれるところは極力押さえて・・・ね

あ: そうそう そしてメーカーもね!
 

『ライオン、高価格設定で差別化戦略』

ライオンは特定のスーパーやコンビニエンスストアに販路を限定し、普及タイプより価格を高く設定した洗剤や歯磨きの販売を始めた。香りやデザインを工夫し、高級感やファッション性を追求。家庭用品の安売り競争に巻き込まれない商品に育てる。7月中旬からイトーヨーカ堂の約十店舗で、柔軟剤入り衣料用液体洗剤「フィットファイン」(500ミリリットル)の販売を開始した。洗剤と柔軟剤を一体化して利便性を高めたうえ、良質の芳香剤で高級感を出した。店頭価格は約1250円と普及タイプの液体洗剤の三倍以上にした。

ま: 販路を限定した高い価格設定の商品を
   メーカー側が供給ですか!
   しかも普及タイプの3倍の価格って・・・
   ちょっと高いって訳じゃありませんね

あ: メーカーも変わりつつある消費パターンへの対応を
   いろんなカタチで始めてるんだよね

ま: こうした高価格帯の様々な商品が
   スーパーの棚に並ぶって事になるんでしょうか???
   もう いわゆるスーパーじゃありませんね
   これは他のメーカーや
   GMSチェーンでも広がってくるかもしれませんね
   棚割競争も激しさを増しそう!!

あ: 販路の限定って
   やはりコストがかかってしまう部分もあるでしょ
   しかも従来の商品はそのまま販売するとなると。。。

ま: GMSで高級品から特売品までが並ぶ姿って
   なんだか想像しにくいですね
   同じカテゴリーの商品なの
   方や高級品、方や「広告の品!」なんてね
   どちらも同じ店で購入できるようになっても
   やはり・・・

   商品によっては 
   買い物をする行為自体を楽しむって言うか。。。
   日用品ならまだしも。。。
   服とかカバン、靴なんて
   買い物する事自体がなんていうか。。。
   楽しいじゃないですか
   いろんな店を見回って
   探す店がある場所も結構洒落てたりね!

あ: よーくわかるよ! それ
   確かにシチュエーションってかなり大事!
   着飾って街を歩く事自体が楽しくなるって言う
   街並みの雰囲気にあったお洒落とかね!

ま: 一般のGMCにはそこまでしては。。。
   むしろ低価格な商品を
   手に入れるという喜びじゃないですか!
   1円、2円を悔しがる主婦の方も
   大勢いらっしゃいますよ!!

あ: そうそう!
   あれは気になりだすと
   とことん気になってくるんだよね 貯蔵品とか特に・・・
   買った後でもっと安くなってたりしたら
   悔しい思いしちゃうんだよ
   こういう消費者が主流(?)の顧客層である
   GMSで高級志向を訴えるっていうのも
   一点豪華主義的な消費スタイルから
   普段の生活の場から
   良い商品を利用してもらうという提案と感じ取れる

ま: なるほどね
   そういう生活シーンにおける
   いわば「少しの贅沢」が浸透すれば
   逆に低価格競争も緩やかになっていくかもしれませんね

あ: それと。。。
   従来の流通構造では
   一緒に並ぶことがなかった商品同士が
   同じ売り場に並ぶシチュエーションって。。。
   インターネット販売にも似てないかな?
   クリック一つ(?)で簡単に
   ディスカウントショップから高級店までひとっ飛び!
   同じパソコン画面上で見ることが可能!
   そこには主要価格帯の壁も存在しない。。。

ま: さすがにインターネットで
   購入するシチュエーションって家の中ですから
   かしこまったりする必要もありませんよ
   買い物の行為自体を楽しむというか。。。
   リアルな店舗へ買い物へ行くよう
   あれこれ服をチョイスして。。。
   そんな事って なかなか想像できないですよ

あ: 昔のテレビ普及時期では
   家族が正座してテレビを見ていたって事も
   聞いたことあるけど
   まさか 高級品をインターネットで買うのに
   服装を着替えるって人は。。。。ねぇ
   ウィンドウショッピングも
   日本は「ながら」族って言われるほと
   何か別の事をやりながら
   インターネットを利用する人も増えているらしいね

ま: ブロードバンド時代に入って 
   通話料の従量制から
   解放された人も多いと思います

あ: インターネット販売の普及によって
   こうした買い物のスタイルに対する
   考え方にも変化が見られるかもしれないよ
   だからGMSでも高級品を買うことに抵抗なかったり・・・

ま: そうですか???
   やはり街並みを感じたり
   これはなかなか実現できませんよ! リアルは!

あ: それはそうだと思う
   だから 買い物のスタイルとしては
   当然 そうしたリアルな店や街を感じる楽しみと
   実際の価値交換における決済・物流機能が
   切り離されてくるかもしれない
   店では商品を見たり触れたり
   店員さんとのリアルな
   コミュニケーションの場であったり。。。
   そしていざ! 購入の場合には
   インターネットで発注して。。。

ま: 面倒臭くないですか?
   せっかく店に行ってるのに
   その場では購入できないって事でしょ!

あ: まぁまぁ
   確かに今は不自然な面もあるかもしれないけど。。。
   小売り店舗の業態別機能っていうか
   今まで消費者に提供してきた価値
   例えば低価格化などはシャッフルされるかもしれない
   なんでも安く買える店! なんて少なくなるかもしれないね!
   小売りチェーン毎に作り上げてきた流通システムが
   これからメーカーや卸も含めて
   再編の時期に入ったということだよ!

ま: そうか。。。
   ディスカウントストアやドラッグストアなど
   新しい業態が登場してきましたけど
   今一度、消費スタイルに合った品揃えをした結果
   新しい業態の登場が期待されているのかもしれませんね!

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:50| 流通