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2003年09月08日

【流通】デジタルコンテンツの賞味期限

――ネオジャパン、「マイクロチャネル」上で
  オンラインショッピングモールに商品のCM配信サービスを開始――

 

 

ま: あぁ〜 海外のサッカー始まったのに
   映像が見れないなんて・・・

あ: 映像が見れない!?
   どうして見れないの?
   放送してくれるチャンネルを契約すればいいじゃんか
   最近だとCSでやってるでしょ?

ま: 違うんですよ。。。
   いろいろ事情がありまして・・・
   僕がみたいチームの試合は
   なかなか放送してくれないんですよ
   それも・・・あの超人気プレーヤーの影響もあって。。。

あ: へぇ〜 そうなんだ。。。
   ネットでは見ることはできないの?

ま: どうやら方法はあるようですが
   現地の言葉がわかりませんので。。。
   どうやっていいのか・・・?

あ: いっそのこと
   録画でもいいからダウンロードできればいいのにね

ま: それができれば助かりますよ〜
   でもダウンロードだと複製の問題とかあって
   著作権の管理も複雑になってしまいますからね
   かといってストリーミングだと
   サーバーや回線のキャパシティも十分の設備が必要ですし・・・

あ: そうそう! こんな技術が普及すれば
   ダウンロードによる映像コンテンツの普及も
   広がってくるかもしれないね・・・


『ネオジャパン、「マイクロチャネル」上で
   オンラインショッピングモールに商品のCM配信サービスを開始』

ネオジャパンは、「マイクロチャネル」上でオンラインショッピングモール上に、
商品の詳細なCMを配信するサービスを開始する。
「マイクロチャネル」とは、独自に開発した動画配信システムで、
著作権保護・配信期間設定・課金システムを備えた動画配信システム。
ダウンロードによりDVD並みの画像を実現し、
コピー不可能な状態でエンドユーザーのPC内に記録することで、
従来のストリーミング配信よりスムーズに動画等のデータ配信を実現。
他の記録媒体へのコピーが事実上不可能なほか、
コピーした場合でも、
配信期間を過ぎるとデータが自動的に消滅する仕組みとなっている。


ま: いわばソフトの新しい消費スタイルの提案でしょうか?

あ: ダウンロードファイルの複製を防止する技術だけじゃなくて
   一定時間が経過すればデータが自動的に消滅しちゃうんだって!
   つまり
コンテンツに賞味期限がついちゃった!?

ま: 生鮮食品じゃないんですから・・・
   でも、確かに同じような機能を  
   デジタルコンテンツにも持たせようって事ですね

あ: コンテンツに賞味期限を持たせるようになると・・・
   ソフト商品を永久に保有することが不可能になっちゃう
   ソフト産業における収穫逓増的なビジネスモデルも
   このような技術が登場することで一変しちゃう可能性だってある
   視聴回数に応じて課金が発生する仕組みだとか・・・
   消費者にとってもリスクを軽減できる価値交換スタイルでね!

ま: でも、複製を防止する意味では非常に効果が見込まれますよね
   
著作権の管理という面では大きな役割を果たせますよ

あ: ソフトの所有という定義も変わってきそうだね
   それに販売側からすれば
   一気に普及させる事って逆に難しくなる面もあるかもしれない。。。
   今までの友人同士の貸し借りによる
   全く知らなかったアーティストの楽曲との出会いが
   消滅してしまうことによって機会が減ることもあるかもしれないし。。。

ま: 複製防止と販路の拡大は、ある意味諸刃の剣かもしれません
   友人同士の口コミが広告活動の一部にもなってますから・・・

あ: その広告なんだけど・・・
   テレビなどでは普通とばしてしまうでしょ
   あくまでも見たいのは番組というコンテンツなんだから 

ま: とかいいつつも・・・ 頭に残っているCMって多いですよね
   それだけインパクトを植え付ける
   「コンテンツ」になっちゃってるんですよ
   それにCMをみれば時代が分かります
   昔のCMをみると、その時の自分がオーバーラップして。。。

あ: でもCMばかりを録画して集める人って。。。  
   業界に関係した人以外は まぁいないだろうね

ま: CMマニアな人ぐらいでしょう
   お気に入りのタレントが登場しているとか・・・

あ: 話題のCMなど蓄積していく可能性もない、とは言えないが
   基本的に消費者にとって「必要」とは言えないモノ!?

   ネットの世界においてのバナー広告
   あるいはこれからはじまるデジタル放送においては
   
広告がショッピング(価値交換)と直結してしまう!
   
ハイパーリンクによる購入プロセス、決済システムとの連動!
   従来のテレビなど番組での広告が
   集中力を持たない状態の人に 
   いかに印象を伝えるか? 印象を残せるか?が
   重要だったのに対して
   ショッピングと直結可能なネットCMは
   当然制作方法も異なってくる
   CM自体がカタログ的な機能を果たすようになってきて・・・
   興味を持っている商品・サービスカテゴリー
   購入検討している商品・サービスカテゴリーについて
   まるでテレビショッピングの オンデマンド方式のように
   興味ある商品の紹介CMをPULLしてくる・・・
   
広告が一種のコンテンツ化するって事!

ま: 垂れ流しのテレビショッピングじゃなくて
   メニューみたいなもののなかから
   気になった商品やサービスの紹介CMを
   オンデマンドで見て、気に入ったら購入する!ってことですね

あ: ダウンロードを繰り返しても
   ファイルデータは一定時間を経過した時点で消滅しちゃうし・・・
   無駄なハードディスクの使い方をせずに済む!
   通信販売業界全体での売上高が約2兆6000億円規模で
   1999年以降、連続して増加傾向にある!

ま: 2兆円規模ですか!
   しかも成長分野でもあるんですね・・・
  
あ: 商品に関する情報
   中でもCMという情報源が
   一つの「コンテンツ」としての機能を果たしてきそうだ。。。
   そして
賞味期限付きデジタルコンテンツによって
   著作者、販売事業者の事業モデルが大きく変化してくると思う

ま: デジタルコンテンツにおける権利の保護、そして利用者の利便性
   新しい事業モデルの誕生ですね!

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 15:05| 流通