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2004年07月26日

【流通】大同特殊鋼、下水汚泥炭化処理製品を緑化事業に利用する流通ルートを確立

――資源循環型社会に向けた新たな流通インフラ誕生――

大同特殊鋼は、'96年から日本下水道事業団と下水汚泥炭化処理設備の共同開発を行い、現在国内に実証機1基、実機2基の稼動実績を持つ。下水汚泥炭化処理設備(以下炭化炉)は資源循環型の汚泥処理技術として近年注目を集めており、炭化炉から生成される炭化製品の大量かつ安定的な有効利用方法の確立が求められていた。
同社はこのたび、土壌改良材大手メーカーと販売協力体制を構築し、炭化製品を有価で引き取り、土壌改良材として緑化事業に利用する流通ルートを確立した。
下水汚泥を蒸し焼きにし、生成した炭化製品は細孔構造が発達し、通気性、透水性、保水性を高めるなど、土壌改良材として優れた性能を有している。土壌改良材メーカーも炭化製品の持つこうした特性を高く評価し、炭化製品を、木炭、パーライトなど既存の土壌改良材の代替用として使用する計画。今後、更に拡大が予想される屋上緑化をはじめ、緑化事業用の土壌改良用資材として、幅広く活用される予定。
環境問題が大きくクローズアップされ、また中国市場の拡大による原材料の需要バランスの崩壊が懸念される中、資源循環型の社会を実現するためには同社のような資源循環型の流通インフラが、より市場価値の高い流通システムとして注目されてくると考えられる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 15:42| 流通