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2004年08月03日

【流通】東京ケーブルネットワーク、DRMプラットホーム提供サービス「ミルシェ」を開始

――音楽・映像コンテンツ 新たな「消費」方法――

東京ケーブルネットワークでは、コンテンツの視聴許諾権を分離し、配付済コンテンツの試使用ならびに、従量視聴・課金を可能とするDRMプラットホーム提供サービス「ミルシェ」を7月23日より開始している。
決済以前に、ユーザーへ当該コンテンツ(映像・音声・静止画)をCDやDVD等での配付、もしくは、ネットからダウンロードにて事前に提供し、コンテンツの視聴の際に、ユーザー側にて「ソフト電池」(仮想電池・プリペイド式視聴鍵)をネット上から、購入・ダウンロードしてもらい、コンテンツの本視聴してもらうサービスモデルである。
ユーザーに事前配布されるデータは、本編の「全コンテンツデータ」と「ソフト電池」に対応したTCN独自の「専用ビューアー」とが一体化されており、視聴許諾権制御機能を完全に分離した管理運用を可能としている。
この仕組みにより、コンテンツデータの不正コピー対策においても、コピーされないようにプロテクトを強化するのではなく、コピー時の毎に、その視聴に際して課金を可能とする全く新しい発想のサービスモデルが展開できる。
また、ソフト電池を購入していない状態でも、コンテンツの一部を視聴可能する機能も有しており、当該コンテンツのプロモーション部分や導入部分をユーザーに提供し、コンテンツ全体の有料視聴を促進させることが可能。
さらに、ソフト電池自体の購入を、「永久」・「従量」と併用設定でき、「従量」運用の際も、時間・期間・回数等のマーケット戦略に合致した料金形態を複数設定できることを特徴としている。
視聴許諾権が効力を発揮する場が、コンテンツ入手時からコンテンツ稼動時に移ることで、不正コピーや不正ダウンロードなどに対する防衛機能を高めている点は注目すべき点であり、コンテンツの購入・保有に対する新たな価値観浸透が必要不可欠となる。今後、音楽・映像コンテンツの「消費の仕方」について、消費者の認識を変えていく事が出来れば、新たな音楽流通の基盤インフラができあがっていく可能性も考えられる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:55| 流通