<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2004年09月22日

【流通】凸版印刷、成城大学と商品の企画・開発支援システム「ヒットハンター彩助」を開発

――色彩感覚の数値化でデザインが変わる――

凸版印刷は、成城大学経済学部経営学科神田研究室と共同で、商品の企画・開発支援システム「ヒットハンター彩助(いろすけ)」を開発した。このシステムは、食品や飲料におけるパッケージの「色」や「イメージ」を数値化することで、消費者の嗜好を定量的に把握し商品企画・開発を支援するシステム。
両者は、2000年に、食品や飲料の味覚嗜好を数値化、解析して、商品の企画・開発を支援するシステム「ヒットハンター味助(あじすけ)」をすでに開発しており、今回は色やイメージに関するシステムとして開発した。今後、顧客企業である食品メーカーや飲料メーカーの商品企画・開発を支援していく計画。
「ヒットハンター 彩助」は消費者が食品や飲料のパッケージにおける「色」と「イメージ」の関係を数値化・解析したシステムであり、パッケージから受けるイメージに大きく影響を与えるメインカラーとサブカラーの組み合わせに着目し解析することで、カテゴリーや商品に対して最適な色の組み合わせを導き出す。
このシステムでは、数十種類のメインカラーとサブカラーの組み合わせを用いて、消費者調査により、購買意向や印象・期待ワード(目を引く、おいしそう、健康的など)を指標として定量化する。これらの解析により、「商品とイメージが合致している」や「購入してみたい」、「意外に良い」などの各評価項目における定量評価を行い、商品属性に合せた色に対する嗜好やヒット商品になり得る色の可能性を導き出せる。性別、年齢別など属性による差異の測定評価も可能。
今後「ヒットハンター彩助」を活用することで、商品のターゲット層に合った、色やデザインイメージの使い方などの、商品企画・デザイン開発を支援していく。
食料品メーカーでは、新商品開発にあたり、商品の高品質化に加え、店頭販売時の顧客印象などへ配慮したパッケージデザインも売上を左右する重要なポイント。商品の特長や主要なターゲット層へ的確にアピールを実現するため、デザインの評価を数値化できる点は、特にデザイン部門で明確な根拠による活動が可能となるほか、消費者にとってもより商品に対するイメージが的確に伝わる点で注目のシステムと考えられる。メーカーだけでなく小売業の売り場演出にも応用されそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:36| 流通