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2004年09月13日

【知識】大日本印刷、オムロンとICタグを使った「重要文書管理システム」を共同開発

大日本印刷とオムロンは共同で、ICタグを使って企業内にある顧客リスト、契約文書、経理書類など紙で保管されている重要文書の貸出し・返却、不正持ち出し、保管書類の管理などが安全に行える「重要文書管理システム」を開発する。9月15日から予約販売を開始し、年内に出荷を予定している。
「重要文書管理システム」は、管理する重要文書にICタグを装着し、重要文書の貸し出し先、返却予定、保管されている場所などの管理を簡便に行うことが出来るシステム。また、重要文書が保管してある部屋の出入り口にゲートシステムと監視カメラを設置し、不正持ち出しの防止機能など、高い安全性を持つ。
現在、個人情報などの情報漏洩事故の多発や、来年4月からの個人情報保護法の施行を控え、企業内にある重要書類の管理体制が重要になっている。企業内には、顧客リスト・顧客のカード利用明細などの個人情報の他にも、経理書類、契約文書、知的財産に関わる文書、人事・労務関連文書、設計図面など、社外秘扱いの重要文書が紙文書として多く保管されている。今まで、これらの文書の貸出し・返却、保管は、記帳による管理を行っている場合が多く、管理業務の負荷や記帳洩れなどによる貸し出し先の不明・紛失など、その管理手法が課題になっている。
そういった問題に対応すべく、システムの特徴として、重要文書管理にICタグを利用することで、いつ、誰が、何を持ち出したかの情報がシステムに正確に登録されるようになる為、今何処にあるかなどの所在管理がリアルタイムで実現。ICタグのデータ、入退出管理を行うゲートシステム、監視カメラを連動させて、不正な重要文書の持ち出しを防止するセキュリティ性の高い文書管理システム。管理する文書ごとに、貸出しの不可、貸出し期間、保管期間、保管場所の設定が行え、重要文書の貸出し・返却管理、棚卸などの業務が確実に、効率的に行える。また紙文書の他、各種重要文書のバックアップデータを収納したCD−ROM、CMTなどのメディアの管理も対応する。365日対応の保守・メンテナンス体制であることがあげられる。
このシステムは情報漏洩などのセキュリティ面での社内体制の強化に有効であるほか、書類管理や取り出しに労力をかけずにすむというメリットは大きいと思われる。特に全国に営業拠点を持つ大企業などは、新規営業、契約時など、遠方にてイレギュラーな社内重要書類の複製または実物が緊急に必要になることも多く、必要な重要文書の保管、配送体制を整えておくことは非常に利便性があるといえる。今後は必要書類の保管のみならず、電子化、更には業務フローの再構築に至るまで、社内書類に関するスキームが新しいカタチで確立されてくると考えられる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:38| 知識