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2004年09月30日

【知識】日立、商品の履歴管理や追跡照会を実現するASPサービスを提供開始

日立製作所 情報・通信グループは、企業や業種を越えて、あらゆる商品の原材料から製造・加工、流通、販売、廃棄に至るまでの履歴管理や追跡照会を可能とするASPサービス「トレーサビリティサービス」を2004年9月29日から提供開始した。
このサービスは、日立が運営する各業界の電子商取引市場や調達ネットワークと連携している国内最大級のe−マーケットプレイス「TWX−21」に、商品履歴情報蓄積・交換、在庫照会などを実現するトレーサビリティ統合データベース機能を付加。これにより、企業や業種などの壁を越えたトレーサビリティを実現するための仕組みがASP形式で提供可能となる。また、既存の業務システムで管理している生産履歴や在庫情報などの多様なデータは、CSV形式に変換することで容易に「TWX−21」へデータ送信することが可能となる。そのため、既存の業務システムを活かしつつ、さまざまなトレース関連の情報をネットワーク経由で「TWX−21」に蓄積することで、履歴管理や追跡照会をすることが可能となるほか、製造業者や小売業者などが、物流過程や店舗の在庫状況をリアルタイムに把握できるため、生産計画への反映や商品の納入先変更指示を出すなどのサプライチェーン全体の最適化も実現できるという。
導入時には、各業種特有の商習慣や番号形態などに対応するため、業務プロセスの診断やビジネスモデルの研究、業務フローの設計、そして導入効果の検証等、コンサルティングサービスも併せて提供できる体制を整える。
トレーサビリティを目的とした商品情報の共有システム構築には、企業内の部門間、あるいは異なる企業間同士の情報共有において、共通のファイルレイアウトの設計やデータベースの構築、更には業種特有の商習慣など、様々な条件を克服する必要がある。企業内、企業間において、互いが必要とする情報の共有化は、ロジスティクス活動に必要不可欠なシステムと言える。ロジスティクス活動を実現するために必要な各部門、企業における必要情報の定義と収集、閲覧方法の作り込み、セキュリティの強化、業種独特の慣習理解などのノウハウの有無が、成果を上げるシステム作りに求められてきそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:24| 知識