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2005年04月01日

【知識】チッソ、韓国にLCD関連材料の生産拠点を建設

チッソは、拡大を続ける韓国のLCD産業に対応するため、韓国内において配向膜、カラーフィルター用オーバーコートの生産拠点の建設に着工した。
チッソはこれまで日本国内で戸畑、水俣、五井の三工場から、液晶及びLCD関連材料を生産、販売してきた。また、昨年11月にはチッソ100%出資にてチッソファインテクノを設立し、液晶中間体、配向膜、透明材料の生産を拡大している。今回、チッソファインテクノの100%出資により韓国法人「チッソ韓国株式会社」を設立、京畿道平澤市に新工場を建設し、配向膜及びカラーフィルター用オーバーコートを生産する予定。なお、工事は2005年4月1日着工、2005年9月に完成する予定である。
LCD産業では、日本、韓国、台湾のアジア地域が今後も世界の供給基地になり、中でも韓国はその重要な位置を占めると予想されている。現在、韓国では第7世代液晶パネルの投資が本格化し、液晶及びLCD関連材料の需要はますます高まっていると同時に、強い現地生産の要請がある。今回の工場建設は、これらの顧客のニーズに応えるとともに、ユーザーとのダイレクトアクセスが加速することで、テクニカルサービスの向上と新たな材料開発のスピードアップという機能を持った生産拠点とする。
またチッソは、台湾においても、台南市に2006年秋頃完成の予定で液晶ブレンド設備(第二リクソンセンター)の建設を計画しており、能力増強と需要家へのサービスの向上及びコスト競争力強化を目指す。液晶はもとより、その他LCD関連材料分野において、日本、韓国、台湾の生産販売拠点を整備、拡大することにより、アジアを拠点としたLCD産業の一層の発展に貢献すると共に、LCD関連材料のトータルソリューションメーカーをめざす。
韓国での現地製造、現地出荷という供給形式は、国内に比べLCDのスピーディーな供給や安定供給を実現できるメリットがある。また新規開発機能や、ユーザーへの窓口機能を有するため現地ユーザーに対する多様なニーズに対し綿密なフォローが可能となり、長期にわたって信頼を勝ち取ることにもつながる。生産から供給、アフターフォローまでサービス全般においてユーザーニーズに対する様々な配慮がなされている点に同社のロジスティクスの構築力が反映されている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:27| 知識