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2005年04月07日

【知識】武州製薬、包装形態の異なる医薬品を同一ラインで包装する複合高速包装ラインが稼動開始

武州製薬では、2005年4月5日から新PTP包装ラインが稼動を開始した。新ライン構築の目的は、一般用医薬品(OTC)包装ラインの更新・生産性向上と医療用医薬品包装ラインの能力増強および品質保証の向上である。新ラインは包装形態の異なる一般用医薬品と医療用医薬品を同一のラインで包装する複合機である。
一般用医薬品では、1包装単位が10錠から40錠と小包装だが、この小さな包装箱を1分間に125〜300箱(最大6,000錠/分)生産できる高速ラインとなった。この高速生産を支える箱詰機は、国内最高速300箱/分での運転を実現し、製品の切替作業、設備の保全作業も効率よく行うことができるなど効率的な安定稼動も実現した。高速化、効率化および安定化で製造能力は従来の1.5倍から3倍になり、大幅な生産性向上になる。医療用医薬品包装では、従来広く使われている塩化ビニル(PVC)フィルムに代わる各種高機能フィルム(PPなど)に対応できるラインの増設となり、製造能力増強と最新の品質保証機能を付与した設備となっている。
新ラインの稼動により、医薬品製造受託会社である同社は、一般用医薬品と医療用医薬品の包装仕様(品質)および生産量などについて、今まで以上に顧客への多様なニーズに柔軟に対応した受託製造が可能となる。また、従来海外からの輸入錠剤を小分け包装することの委託が不可能であったが、今回の薬事法改正によりこの業務範囲の受託が可能となったので、この分野の受託も積極的に対応する。
効率化を可能とする新生産ライン稼動に至るまでに、現場サイドの改善案や、工場施設の技術革新、設備投資を管轄する財務関連部門、さらには営業担当等、組織を越えた情報集約と企業の戦略に基づく意志決定が行われれたと考えられることから、ロジスティクスが機能した結果だと言える。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:20| 知識