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2005年05月16日

【流通】らでぃっしゅぼーや、「非遺伝子組み換え飼料」養殖による国産真鯛の販売開始

――高付加価値商品 独自の流通システムの構築へ――

会員制宅配会社らでぃっしゅぼーやは、全国約73,000世帯の会員を対象に、「非遺伝子組み換え(Non−GMO)飼料」を配合飼料として使用した養殖による国産真鯛の販売を5月16日(月)から開始する。
長崎県五島列島の福江島(五島市玉之浦町)で、約2年間をかけて「非遺伝子組み換え飼料」の配合飼料を主体として養殖した国産真鯛を取り扱う。
環境保全型農産物と無添加食品の宅配を行っている同社では、 一般の養殖では、餌に含まれる配合飼料の"遺伝子組み換え作物の分別"がほとんど行われていない状況の中で、真鯛に与える餌(約6割は魚粉等)の配合飼料に国産の米ぬかや油粕、小麦粉などを配合した「非遺伝子組み換え(Non−GMO)飼料」(混入は5%未満)を使用することで、食材としての安全性を追求し、同時に環境への影響が懸念される遺伝子組み換え作物の栽培の削減を目指す。また、過密養殖で発生する餌と抗生物質の大量投与による水質と海底の汚染を避けるため、通常の約70%程度の薄飼いを実施し、環境保全型漁業の確立も目指す。
生け簀は潮の通りがよく自然豊かな環境にあり、周囲に民家や工場もない環境で、産業排水や生活排水の影響を受ける心配もない。加えて、10m×10mの生け簀で5,000〜6,000尾(通常は7,000〜8,000尾)の放尾数と通常の約70%程度の薄飼いにすることで、魚体に負荷がかからず、稚魚の段階から薬に頼らない無投薬養殖を実現した。
ただし、病気などが発生するなどやむをえない場合においては、法定の休薬期間の約3倍の長さをとり、使用した医薬品の残留検査を行うことを条件都市、水産用医薬品を投与することもあるという。
また、稚魚期の餌の配合飼料から投薬記録まで全ての飼育に関する情報を追跡可能としトレサービリティを対応させている。
食品流通がシステム化さた現代社会において、こうした付加価値の高い食材流通は、既存の流通プラットフォームでの対応が容易でない面もあり、又、コスト負担も大きくなることから、高付加価値商品として独自の流通システム構築が求められてくる。今後は、高付加価値商品ごとに、調達、販売、物流網を形成する独自の流通システムによる消費形態が進んできそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 15:25| 流通