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2005年07月29日

【流通】ネクサスミュージック、音楽ビジネス開始

――音楽コンテンツ供給者(生産者)の変革――

ネクサスの連結子会社であるネクサスミュージックは、アーティストハウスの連結子会社であるブロードバンドミュージックコミュニケーションズ(以下、BBMC)およびミュージックランドとの業務提携により音楽ビジネスを開始する。近年の音楽業界は、ネット配信が活発化し、アーティストも、業界の従来の流通網や慣習に縛られず、自らの楽曲をより安価にリリースすることが可能となった。このような流通市場の変化に伴い、ハードウェア市場においても、PCのAV機能や携帯デジタル音楽プレーヤーなどが普及してきている。しかし、アマチュア・インディーズなどの新人アーティストの発掘やプロモーションの機会はまだ少なく、多様なリスナーの嗜好にマッチングする潜在的なアーティストの発掘が、音楽業界の更なる盛況につながる可能性がある。このような状況の中、ネクサスミュージックは、音楽スタジオや音楽コンテンツの運営などにより、総合的なアーティストの支援を行う。また、アート全般における多角的な版権開発や流通システムを有するアーティストハウスグループと提携することにより同グループの強みを活かし、音楽業界の活性化を促すべく、新人アーティストの発掘からプロモーション、楽曲の販売までをトータルサポートする事業を行う。ネクサスミュージックは8月1日、本格的なレコーディング施設を備えたリハーサルスタジオを大阪・谷町に開設。国内最大級のスタジオチェーンを目指し、10月にも新たに東京・中野、大阪・心斎橋にスタジオの開設を予定している。これらのスタジオにおいては、録音した曲を携帯電話の着うた(R)公式サイトに掲載するサービスや、ミュージックランドが取り扱う楽器のレンタル・販売、および新製品の試用サービスなども行う。またライブハウスも開設予定であり、これらのスタジオ・ライブハウスと、ミュージックランドが運営する楽器店・スタジオと、ネクサスミュージックとBBMCが運営する音楽コンテンツにおいて、幅広くアーティストを発掘する考え。発掘したアーティストに対しては育成・楽曲制作などのサービスを提供。また、さまざまな媒体を用いた多角的なプロモーションを手がける。また、ネクサスミュージックとBBMCは、それぞれの音楽コンテンツにおいて、アーティストの情報を発信し、嗜好性が強く、評判が口コミで広がるというインディーズ音楽の特性を利用したブログや掲示板等でファンを獲得し、携帯電話やPC向けに楽曲の試聴や楽曲・映像のデジタル配信等を行う。さらにミュージックランドで取り扱う楽器やアーティスト関連グッズの販売、スタジオやライブハウスのプロモーションを行うなど、共に音楽の総合ポータルサイトを目指す。ITの普及による音楽市場の変化に対応した、新たなインフラの強みを活かした音楽流通網が構築されようとしている。こうした状況の中、音楽コンテンツの供給者(生産者)のあり方も大きく変わろうとしており、今後アマチュア・インディーズなどアーティストの発掘、プロモーションからコンテンツの開発、販売まで、一連の流通網を独自に開発してしまうことも今後の音楽市場シェアを拡大するうえで有効な方法となってくることも考えられる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:56| 流通