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2005年08月31日

【流通】日立金属、島根県松江市に「表面改質センター」を竣工

――地域発の産学協同により生まれる新時代の名産――

日立金属は、島根県が中心となり「産官学」で進めてきたプラズマ利用技術開発プロジェクトにおいて開発した技術をベースとして、金型や自動車部品の表面処理サービス事業を行う「表面改質センター」を竣工した。9月より本格的な製品開発と表面処理サービスの提供を開始する。
金型や自動車部品などは、強度や耐久性を高めるため、材料である特殊鋼に※1表面処理を施して使用することが多く、表面処理は重要な技術の一つ。日立金属は、島根県が中心となって産官学で推進している※2プラズマ利用技術開発プロジェクトに参画し、表面処理による特性をさらに高める研究を行ってきた。
日立金属は、この研究成果である表面処理技術「複合コーティング技術」をベースとして、本格的な製品開発と表面処理サービスの事業を行う「表面改質センター」の建設を進めてきたが、8月27日に竣工式を開催した。
この竣工によって、素材の提供のみならず、素材、加工、熱処理、表面処理を一貫したサービスとして提供する高付加価値ビジネスの確立をおこなう。また、設置場所は、プラズマ利用技術開発プロジェクトの中心的存在である島根県のプラズマ技術開発センターや島根大学産学連携センターも置かれているソフトビジネスパーク島根であり、今後も産官学が連携しやすい場所で研究に取り組むことで、革新的な開発を進め、日本のモノづくり力を島根県から世界へ向けてアピールしていく。
地域と企業の協業により、技術者をはじめとする人材の集積による情報集約、地域経済の発展など、地域にとって様々な効果が期待される。地域毎の名産が育ってきたように、技術、研究開発力が、新たな時代の「名産」として流通することになってきそうだ。

※1金型や自動車部品の表面のみを硬化させたり,潤滑物質を被覆させたりし,部材の摩擦摩耗特性を向上させる

※2島根県産業技術センター,島根大学および民間企業を中心に,プラズマをキーワードとした技術開発を行い,新規産業の創生を目的としたプロジェクト

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:11| 流通