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2005年11月02日

【知識】ANAグループ、貨物事業拡大に向け「767‐300型BCF」を導入

ANAグループは、今後の貨物事業の拡大に向けて、現在所有している旅客機を貨物機に改造する。改造を予定しているのは、767‐300ER型旅客機で、2007年度下期から2008年度にかけて3機の767‐300型BCF(ボーイング・コンバーテッド・フレイター)を導入する。767‐300ER型旅客機から貨物機への改造は、世界で初めてであり、ANAグループは、767‐300型BCFを最初に導入するエアライン(ローンチカスタマー)となる。
ANAグループでは、航空貨物事業を事業の3本柱の1つと位置づけ、深夜貨物定期便を含めた国内・国際航空貨物ネットワークの拡充を図っており、現在、767‐300型貨物専用機の1機体制から、2006年度末までにさらに3機の新造機を導入し、4機体制とする予定。
今回、767‐300BCFの発注により、貨物専用機をさらに3機増機し、国内深夜貨物便や近・中距離アジア路線などの国際線に導入することを予定しており、日本郵政公社との提携による貨物機運航会社にて運航し、さらに低コストで高品質なサービスを提供していく。
同社は、フリート戦略のもと、767‐300ER型旅客機を機齢の高い順に退役を進め、代わりに新世代の機材となる787を導入していくが、今後退役を予定している767‐300ER型旅客機を改造することにより、ANAが既に保有している資産をより効率的に活用できるだけでなく、新造機を購入するよりもコストを抑えることができるなど、コスト削減効果も期待できる。
同社が航空貨物事業の拡大を目的に既存資産(旅客機)の改造を選択した背景に、事業拡大戦略、資産の有効活用及び調達コストの削減など、ロジスティクスが機能していると考えられる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:23| 知識