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2006年02月15日

【知識】三井化学と出光興産、協業体制構築

三井化学と出光興産は、有機EL材料の研究開発・製造における協業体制の構築について合意した。三井と出光は2004年2月の「千葉地区における提携に向けた包括的検討の合意」を契機に、共通する事業分野でのビジネス強化につき検討を続けている。
有機ELディスプレイ市場は、FDP※1市場の拡大に伴い、今後も拡大が期待されるが、LCD※2等の競合もあり、性能向上や新規有機EL材料の開発が求められてきた。しかし、新規有機EL材料の開発は、各メーカーが独自に行っており、各社間での共同取り組みがほとんど実施されていなかった。

協業の概要
1)
新規有機EL材料の開発は、両社それぞれが独立して行うが、三井・出光の「高度な分子設計・合成技術」と出光が得意とする「材料の組合せ技術・実用評価技術」を融合させ、材料開発の大幅な促進と効率化をはかる。
2)
有機EL材料の製造体制については、三井・出光両社が保有・整備する製造設備の相互利用により、供給の安定化と競争力強化をはかる。製造体制の整備に関する具体的な内容は、今後、両社間の協議により決定。
3)
協業により得られた新規高性能有機EL材料は、出光が販売を行う。

拡大が期待される市場に対し、今後競争力を構築していく上で、両社の協業体制構築に至り、リソースやノウハウの共有、活用、再編など、ロジスティクス的な取り組みが進められてくると考えられる。

※1 FPD:フラットパネルディスプレイ
※2 LCD:液晶ディスプレイ

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 15:45| 知識