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2006年04月19日

【知識】横浜ゴム、中国にタイヤ製造販売会社を設立

横浜ゴムは、4月に中国江蘇省蘇州市にトラック・バス(TB)用スチールラジアルタイヤの製造販売会社「蘇州横浜輪胎有限公司」を設立した。操業開始は2007年10月で、年間生産能力は35万本を計画している。総投資額は約95億円。
これまで横浜ゴムは、中国の補修市場において、日本からの輸出によってTB用スチールラジアルタイヤを販売してきた。中国の物流事情に合わせた耐久性、耐摩耗性に優れる代表的なブランドとして高い評価を得てきたが、世界的なタイヤ需要の高まりの中で、必ずしも中国への供給が十分ではなかった。
新工場の建設は、こうした状況を抜本的に改善し、同時に将来的に高い成長が見込まれる中国市場に積極的に対応するのが目的。今回は第一期工場の建設と考えており、今後、需要動向を見ながら順次工場拡張を進める計画。このため工場用の土地は第一期工場敷地面積の4倍強を確保した。
建設に当たっては、投資金額が比較的少なくすみ、設備全体がコンパクトで着工から生産立ち上げまでの期間が短い小規模生産方式を採用する。また優れたゴム物性を実現し、タイヤの耐久性や耐摩耗を格段に向上できる新しい混合方法である「低温高剪断混練」も導入する。高級ブランドのイメージを守り、高性能トラック、バス向けを中心に販売を伸ばしていく考え。
新工場は日本、米国、タイに続く横浜ゴム4番目のTB用スチールラジアルタイヤ工場。また中国にはすでに浙江省杭州市に乗用車用ラジアルタイヤの製造販売会社「杭州横浜輪胎有限公司」を設置している。
敷地面積の確保や、投資額を抑えた生産規模拡張を計画するなど、中国におけるタイヤ市場の拡大に適合するロジスティクス的な設備投資戦略を取っているといえる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:28| 知識