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2006年04月26日

【知識】アサヒ、和光堂を子会社化

アサヒビールは、4月24日に、和光堂株式を公開買付けにより取得することを決議した。
公開買付けの目的として、アサヒビールは国内酒類事業をより強固とするとともに、積極的な事業投資によって将来への成長に向けたグループ事業構造の再構築を推進しており、特に、食品・薬品事業については、酒類事業、飲料事業に次ぐ第3の柱へ成長させていくことを目標としている。
そのような中で、和光堂は日本における育児用品のパイオニアであり、現在は、シェアNo.1のベビーフード、育児用粉乳、スキンケア商品等を製造・販売する育児・ファミリー事業と、業務用の食品や食品原料を製造・販売する業務用向け事業の主に2つの事業を行っている。
和光堂の強みは、ベビーフード等の育児用品で培った「安心・安全といったブランド力」と、「食品の物性加工技術」、また、業務用食品での安定した業績等に顕れる「顧客信頼性」である。特に、「食品の物性加工技術」を用いた高齢者用食品事業は高齢化を迎える中で、成長性を期待できる事業である。和光堂のこれらの強みと、アサヒビールグループが保有する経営資源を相互に活用することで大きなシナジーが期待できると考える。
具体的には、アサヒビールが保有する機能性素材等の技術と和光堂の技術を相互に活用した新たな商品提案や、双方が強みとするチャネルや営業インフラの相互活用、アサヒビールの海外インフラを活用したベビーフード事業の海外展開(需要の急拡大が期待できる東アジア)等が挙げられる。また、和光堂の顧客年齢層は、アサヒビールの飲料、食品事業の顧客年齢層と完全な補完関係にあり、これはアサヒビールグループが全年齢層の顧客を対象にした戦略立案が可能になることを意味する。これらを慎重に検討した結果、それぞれの事業の競争力が更に強化され、大きく成長が図れるものと判断し、アサヒビールは和光堂の株式を公開買付けによって取得することを、平成18年4月24日の取締役会において決議した。
企業成長戦略として、互いの経営資源を補完しあえる企業のM&Aを行うにあたり、新たな顧客層の開拓、保有技術の有効活用、流通チャネルの活用など、ロジスティクス体制の再構築及び強化が求められる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:24| 知識