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2006年06月13日

【知識】三菱マテリアルなど、石灰石鉱山を共同開発

三菱マテリアルと住友大阪セメントは、福岡県北九州市内で隣接して操業している石灰石鉱山に関し、石灰石資源の更なる有効利用を図るため住友大阪セメント鉱区内で未着手となっている鉱区の一部を、共同で開発することに合意した。
三菱マテリアルと住友大阪セメントが北九州市で隣接して操業する石灰石鉱山(東谷鉱山と小倉鉱山)のうち、住友大阪セメントが所有する鉱区で現在未着手となっている区域のうち一定の範囲(以下新採掘区域)における採掘を可能とする工事を実施する。
具体的には、三菱マテリアルは既存採掘区域に、住友大阪セメントは新採掘区域にそれぞれ立坑および破砕送鉱設備を新設し、それらを三菱マテリアルの坑内設備にベルトコンベアで連結させる。新採掘区域の採掘作業は、住友大阪セメントと小倉鉱山を採掘中の同社子会社である小倉興業が行う。また、坑内設備の運転は、三菱マテリアルが同社の坑内設備と併せて行っていく。
三菱マテリアルは、自社の既存鉱区の石灰石採掘に加え、新採掘区域からも供給を受けることにより、自社九州工場向けの石灰石を長期にわたって安定的に確保することができる。
一方、住友大阪セメントは、従来から行ってきた小倉興業との石灰石販売事業を継続するとともに、三菱マテリアルへ破砕輸送業務を委託をすることで、三菱マテリアル九州工場桟橋(苅田港)から自社工場(赤穂、高知)向けのセメント原料用石灰石の供給が可能となる。また、東谷鉱山と小倉鉱山の隣接部分に各々の単独採掘では取り残される石灰石資源(約3億トン)の採掘が可能となる。
今後の予定として、新採掘区域は2006年度より当該区域の環境アセスメントを行い、自然環境と緑化による景観修復に十分配慮するとともに地元の理解を得た上で工事に着手し、2011年度からの採掘開始を予定している。三菱マテリアルの既存採掘区域の工事は、これと並行して2006年度から工期5年で実施する。
石炭石の安定供給や破砕輸送コストの削減といったメリットを引き出し、両社相互の利益を最大化するため、設備新設、採掘、破砕輸送といった各業務について、ロジスティックス的な視点に基づいた分担がなされている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:23| 知識